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【L2開発】神話を勉強しよう

何度か話している通り、主要古代文明を前作で使い切っているので、主要神話をモチーフにすることを決めた。しかし俺がそれほど神話に詳しくないのは問題だ。いや、古代文明だって大して詳しくなかった。LA-MULANAをリメイクするから、改めて勉強したのだ。

文明圏を決めておく

前段階として、LA-MULANAリメイクではこういう資料を用意してある。ゲーム中で明かされるものではなく、製作する俺の中の設定がぶれないようにまとめたものだ。遺跡で育った文明は地上に出て反映する、地上にある文明はLA-MULANAから伝わったもので、だからLA-MULANA内の文明は複数文明のルーツになっている=地上の文明の意匠を混ぜてデザインするとなったわけだ。
例えば無限回廊と次元回廊なら第1の子のフィールドで日本・中国風+シュメール風。だからこの世界地図だとアラブから日本あたりが第1の子の文明が伝わったエリアというように。第2の子の巨人は体がでかいので移動エリアも広かろうということでムー大陸を起点に東南アジアや南米へのルートにある島々も文明圏って感じだ。LA-MULANA2の各神話をどの世代の子に当てはめるかはこの文明圏地図をベースにして考えてる。例えば前作で部族の多かった第6の子がインドや中南米の文明のルーツということにしていたので、北欧神話系のアース族を作りつつ、敵対部族のヴァン族はインド神話に寄せたり不滅戦場はアジア+南米系にしてたりするのだ。

Wikipediaで済ませる塩梅

ここで前作の勉強の仕方を紹介しておこうかな。ちょっと特殊なので。
俺がLA-MULANAのアイディア元としている古代文明ネタはオカルトの部類に入る。オカルトというと霊的なイメージが強いが、考古学のトンデモ論のこともオカルトいう。例えば地球人は宇宙人から文明を授かったとかね。
しかし俺がそれを吸収したのは昭和の末期。20世紀です。そして今や21世紀であと100年したらドラえもんが完成します。
改めて調べなくてもかつてのロマンあふれるオカルトネタが科学的・考古学的にインチキだと解明されたなんてニュースぐらい見ている。例えば水晶スカルは水晶にヒビ一つ入れず造形した技術が現代でも不可能だなんて言われていたものが、少し昔のお土産物だったと言った具合だ。他にもあらゆるネタがひっくり返されてることも知ってる。

知ってるけどもだ。ロマンはないよね。
アステカの黄金飛行機模型が実際には現地のナマズを図式化したものと言われてもピンとこないし。パレンケ王の棺が横向きの図ではなくて縦向きで、宇宙船に乗った男ではなく神に祈って寝そべっているとか、どっちにしたって大した説得力ねーじゃねーか!と思ってしまう。

そこで主要ソースをWikipediaに絞る。そりゃもちろんネタ出しの取っ掛かりとしてムーの別冊ムック本みたいなのはいくつか揃えて読んでる。神話の武器とか、神話最強決定戦とか。コンビニに行くとタイミングよくそういうのが並んでるんでね。そういうちゃんとした?資料からは大まかな枠組みをいただく。詳細に調べるときはWikipediaだ。Wikipediaが詳細かだって?もちろん信憑性がいかほどのもんか、絶対確実な資料じゃないのは知ってる。
だがその適当具合がちょうどいいのだ。深く知りすぎると困る。神話研究を本格的にやりたいわけじゃない。LA-MULANA2のネタとしていい塩梅のトンデモさが混じったものが欲しいのだ。Wikipediaを見てもトンデモ論が論破されたものもあるが、あえて見ないふりをする。12個の水晶スカルを集めたらマスタースカルから叡智を授けられるんだ。もう決定事項。

神話をLA-MULANA2に絡めてまとめる

そしてLA-MULANA2の神話ネタを「全ての神話の起源」にするために共通性を見出さなけりゃならない。そのためにも神話の主だった話をまとめ上げなければならない。そう考えて確か3日間のホテル缶詰を申請してWikipediaから神話を徹底して調べ上げた。その成果物を簡単にまとめたのがこちら。

この図は開発メンバーに俺の頭の中を少しでも伝えられないかと図式化したもの。

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