見出し画像

「ゼブラ企業」とは?

こんにちは。社会保険労務士の町田です。

久し振りに「ゼブラ企業」という言葉を耳にしましたので、一度整理してみようかと思います。

株式会社ゼブラアンドカンパニー」のサイトがよくまとまっていると感じましたので、引用していきます。


1.ゼブラ企業とは

2013年にシリコンバレーのベンチャーキャピタリストがつくった「ユニコーン」という言葉があります。
「評価額が1,000億円を超える未上場企業」を指すこの言葉は、短期・独占・株主至上主義といった現在の資本主義のあり方を象徴しています。
”Zebras”(ゼブラ企業)は、こうした風潮に危機感を覚えた米国の4人の女性起業家が2017年に提唱した概念です。4人が組織したZebras Uniteは、現在、世界中で70以上の支部、7000人以上メンバーとなって、大きなムーブメントになりつつあります。

ゼブラ企業とは?|株式会社ゼブラアンドカンパニー

いわゆる「ユニコーン企業」への対抗軸として、提言されているのですね。
企業利益の追求と社会貢献という、相反する理念を両立する様子が白黒模様のゼブラ(シマウマ)に例えられたのが由来」とされています。

2.ゼブラ企業の特徴

ゼブラ企業の特徴1
社会性と経済性の両方を追求するとともに、相利共生(集団・群れとしての共存)を大切にしている
ゼブラ企業の特徴2
社会的な認知度・理解の向上が必要な「社会的に複雑な」課題に挑戦している
ゼブラ企業の特徴3
既存の金融の仕組みにマッチせず、新たなお金の流れを求めている

ゼブラ企業の特徴|株式会社ゼブラアンドカンパニー

そこから、上記のサイトではゼブラ企業の「ペルソナ」が以下のように整理されています。

1:事業成長を通じてより良い社会をつくることを目的としている
売上・利益の最大化自体が目的ではなく、社会課題の解決を事業の目的にしている
2:時間、クリエイティブ、コミュニティなど、多様な力を組み合わせる必要がある
資金があれば1社で短期間で成功できるという短絡的な事業ではなく、一定の期間をかけてPDCAを回し、クリエイティブやコミュニティなどの力を借りて事業を進めていくことが必要である
3:長期的で包摂的な経営姿勢である
短期的に株主価値を最大化させるのではなく、長期的にステークホルダー全員を幸せにするべく経営がなされている
4:ビジョンが共有され、行動と一貫している
多様な要素間の二律背反(トレードオフ)を踏まえつつ、具体的なあるべき姿を描き、日々行動している

ゼブラ企業のペルソナ|株式会社ゼブラアンドカンパニー

3.まとめ

いわゆる「ユニコーン企業」は、短期的に売上・利益を拡大し、ある規模に達したら上場して株式を売却して収益を上げ、その事業は手放す、という、ある種「狩猟」的な経営活動を行っています。その際、売上・利益拡大のための取引先や従業員は狩猟のための「道具」であり、収益への貢献度合いに応じて分配を受けるだけ、という関係になります。
また、短期的な売上・利益を追求するため、長期的な社会的損失等については「頬被り」が可能であり、また「頬被り」するのが適切な意思決定になる場合もあります。

今回取り上げた「ゼブラ企業」は、「社会の中」で「長期的・持続的」に事業を行う、いわば「農耕」的な経営活動を行う企業であり、社会において求めら続けられる企業(そして、そこに意義を見出している企業)である、と言えるのではないでしょうか。

本日は以上です。最後までお読み下さいまして、ありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?