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#20_28歳の誕生日、あと10年で死のうと思った。

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好きなもの、楽しいこと、面白いと思うもの、美しいと思うもの、
嫌いなもの、不快なもの…。

感じ方や考え方をスマホのメモ帳に打ち込んで
変わっていない自分と変わった自分を受け入れていく。

自分の家族や友達との付き合いや、自分の性格を分かってくれる人達の傾向を細分化していくと
周りの人間関係が、いかに私にとって重要な軸を形成しているのが分かる。

今思い返せば、飛び込みで求人広告の営業をしていた頃は、数字が給料に反映されるが故に周りの人達にもすごく攻撃的になっていたり
子ども向けの英会話スクールで働いていた頃は、子どもと保護者、会社との板挟みになって物事に悲観的になっていた。

自分を知って、受け入れる作業が抵抗なくできるようになったのは
私が大人になったからかもしれない。

徹底的に自分と向き合い、HSPという特性を知り、ホステスという仕事のみで少しだけ時間と懐の余裕が持てたことで
どんな自分で居れば、自分を好きでいられるのかを考えられた。

30歳を迎える節目の2020年、新型コロナウィルスの感染拡大で世界が激化する一方で
私個人という小さな人間も、激変の一途をたどっていった。

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「このご時世だからお店には行けないけどご飯食べるくらいなら行けるよ。」

出勤せずにご飯を食べに行くことにおけるメリットを教えてほしいと思いながら
こういった内に宿る毒という名の本心を私は今までずっと持ってはいけないものだと思っていたから、苦しかったのだ。

また、こうしていわゆる店外に誘われるということは
ホステスとしての価値が下がっているのだと実感しながらも

以前より悲観的にならず、自分の持つ毒を認め、自分を肯定してあげられるようになったことを素直に喜んだ。

「でしたら、ご家族も心配されるでしょうしお食事もまた今度にしましょう。」

もう二度と会わなくなっても私の人生には何の問題もなく、この人とはお互いにとってその程度の関係だったということだ。

そう思いながら関係を続ける努力をしなくなれば大幅にストレスは無くなり、
そんな人達の名前も顔も、記憶から無くなった。

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