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#12_28歳の誕生日、あと10年で死のうと思った。

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これから一生、共に生きていきたいと思う人に出会い
その人との愛する子どもを産む人生なんて私に訪れるのだろうか。

自分が自分を愛せるようになるまでに後どのくらいかかるのかも分からず、これをずっと模索したまま死んでいってもおかしくない。

だとしても、今の自分を認めずして前に進むこともないのだろう。

自身の身に起こる全てを、時代や世間、他人のせいにして嘆くのは簡単だ。

学生時代からいわば10年以上同じことを繰り返し、
自分の人生が好転していないということはきっと、今までのやり方を繰り返しても幸せにはなれないのだろう。
それでも今までは、なんとか生きてしまっている。

だったら一度何もかも辞めて、やりたくない事は全部排除して、生きてみよう。

自分のわがままを世間一般の常識にあてはめずに認めてあげようと思った時、
私は上司に連絡をして、退職願を書いていた。

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「みんながみんな、楽しくてやりがいのある仕事が出来るわけじゃないんだよ。」

その理論を掲げるなら、楽しくてやりがいのある仕事を諦めず探し続けることも
誰にでも出来ることじゃないんだろう。

退職を願い出た途端、何が不満なんだと言わんばかりの説教が始まる。
生活費のために仕事をすることが普通だと、人に押し付けている自覚がないのもまた恐ろしい。

その人生は誰のものなんだと言いたくなる。
私に私の人生を諦めさせるだけの理由と説得力がまるで見当たらない。

売りたくないものを売って、尊敬できない人の側で、やりたくないことを続ける忍耐力が付いたところで
私はその人生に幸福を得られる人間ではないことはもうハッキリしている。

今、“この瞬間の自分”を幸せにする勇気を持とう。

そうじゃなくても、もう少しどうにか食べていければ
私はあと10年で死のうと思っているのだから。

毎月美容院に通ってカットとカラーもしたいし
お肌の手入れに試したい美容液だってたくさん発売される。

今この瞬間の自分を幸せにするためのほとんどがお金で解決することならば、20代の最後は精一杯女を売って生きてみようと思った。

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