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旅するzoom体験記#1 北海道イナゾーファームの谷江美さんに会いにいった!後編

この夏、旅するzoomあの人に会いたい!で北海道イナゾーファームを訪れたまゆさんからの参加レポート後編です。前編はこちらから!

イナゾーファームのバランス感覚

トマトのハウスは、あえて収穫時期がずれるように種がまかれています。最も忙しくなる収穫期を少しずつずらすことでてんやわんやな時期を分散させる作戦。
全国的にトマトの収穫時期は秋冬春にかけての9か月間。
参加者一同、トマトは夏のもの、と思っていた!
のですが、実際には夏は暑すぎてトマトさんには向かないそうです。そこで夏でも涼しい北海道が夏に生産を担うそう。

しかし、他の地域では9ヶ月ある収穫期が、逆に北海道では3分の1。
3か月間だけの勝負。
他の地域とのこの大きな違いを足元で支えているのが、イナゾーファームでこれまで先代、先々代が行ってきた稲作や畑作だそうです。

3世代続く農家である谷家で、先々代が拓き、先代が安定させてきた稲作や畑作という背骨を守りながら、有機栽培の美味しいトマトを求められているところへと届ける。

ある程度収入が見込める分野があるからこそ、生まれる安心感・安定感が根底にどっしりとある。だから、有機のトマトを通してお客さんとのやわらかなコミュニケーションを大事にすることができる。
これが、イナゾーファームが掲げる「つくるとたべるをつなぐ」を実現するために、3代かけてたどり着いたの農業経営のやり方でした。

そんな谷家の3代の物語を聞いているうちにたどり着いたのは、ついに!赤いトマトさんたちがいらっしゃるハウス。

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待ってましたー!!(当日、動きの中ではもっと素敵な赤に見えてました!)

イナゾーファームが大切にしたいことを守るカギのひとつとなっているのがこのトマトさんたちなんです。
北海道では、トマトは収穫期間が短く、勝負しにくい野菜とされています。特にフルーツ系トマトなどチャレンジが必要な種類はあまり作る人がおらず競争相手が少なかったことも谷夫妻を後押しするきっかけだったそうです。

イナゾーファームでは、自分たちの田んぼからうまれた藁を活用して、土壌のごはんにしたり保温材にしたりとイナゾーファームの中で生まれる“ちいさな循環”を繰り返す仕組みを作ってらっしゃいます。
ていねいに手間をかけて価値を積み重ねたものをお客さんにお届けしたいという江美さん世代の思いがここにも表れています。

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「農業」との距離。意外と近い?**

トマトのハウスをあとにした私たちに、江美さんが、夕暮れの近づいた田んぼの風を、おすそ分けしてくれました。まだ稲穂のついていない背丈の低い稲や周りの草花がそよそよと揺れている。
江美さんは、もともと東京生まれ、東京育ち。
農業とはかなり距離のある環境で生まれ育ったそう。
大学生の時、はじめて農業に触れて「自分の知らない世界がこんな近くにあったんだ!今この地域の人たちの日常が離れた場所の自分たちの生活に繋がっているんだ!」と心震えたそうです。

そんな江美さんがにっこり笑いながら言ったのが、冒頭で紹介した、
「誰でも人生で一度は自分の手でトマトを収穫したことがあるっていうくらいがいいよね」という言葉。

今、目の前の食卓に並んでいる食材は、どういった人々が関わり、どのような思いが込められているのか。それを知ると、その食材の旅路を含めてまるごと味わうことができる。自分で体験して、普段の食の背景まで想像ができたら、日々の暮らしがより一層あたたかさにつつまれる気がします。

「虫メガネ」に出会う

ひとくちに「農業」と言うと、職人の世界のお話のような、専門的知識のない私が安易に立ち入ってはいけないような、そんなことを感じて構えてしまう自分がいました。でも、江美さんが使う「農業」というワードは「日々の暮らしを見てみる虫メガネ」のような、専門的な知識のない私でも手に取りやすい形をしていました。

「自分の手で収穫する」という小さな経験を通じて、「虫メガネ」を手に入れると、それを通して見る世界・暮らしってちょっと豊かかも。

私は好きだなぁとしみじみ感じました。

思っていたよりも、「農業」ってじつは触れられる瞬間が日々の暮らしの中にあって、すでに「農業」との接点はあちこちに散らばっているのでは?と思いました。

「都市部の人たちと農業を近づけたい」と話す江美さん。親子4代でそれぞれが役割を担いながら暮らす、日本古来の大家族のような一面を持ちながらも、遠くにあるビジョンの実現に向けた取り組みと、きちんと地に足をぎゅっと踏みしめる生業との全体像をとらえながら暮らしを営む谷家は“古代的な近未来家族”でした。

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そんなイナゾーファームのトマトさんたちの旅路を知ってしまった私は、気が付くとオンラインショップで注文ボタンをクリックしていました。
無事に北海道からトマトが届いたら、今回の旅について家族にたくさん話しながらみんなで味わいたいです。

(2020.08 まゆ)

そんな素敵なイナゾーファームのトマトをはじめ、お野菜(今年は初のとうきび=とうもろこしもあるそうです!はこちらからご購入いただけます!
記事を読んでいただいた方からの、どこで買えますかー?という声にお応えしてイナゾーファーム公式オンラインショップはこちらから。


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カンボジアの中央部・サンボー・プレイ・クック遺跡とその周辺の農村を拠点に、”旅をつくる”仕事をしています。遺跡の近くの村に滞在し、地域の暮らしと時間の中に身を置いて、外から訪れる素敵な人と地域で迎える素敵な人をつなぎ、その間に生まれる「いい時間」をみんなで味わう旅をしてます。

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