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【エッセイ漫画】税込121円で幸せになった話

なんであんなに心が疲れていたんだろう

フリーランスで仕事を始めて、仕事はあるけれど自分の能力値が理想とは程遠く離れていたため、作りたいものがうまく作れず、ものすごくもどかしい気持ちがいつも胸の中を巡っていたからです。

しかしそんなダメダメな自分とは反対に同世代の友人やSNSで活躍するアーティストはめざましい成長を遂げている。

そんな現状を目の当たりにして、なんだかみんなと比べて自分ってダメな気がする……。もっと好みをみんなに合わせていかないと素敵な大人になれない気がする……。とよくわからない思い込みを持ってしまい、私はずっと家にいる仕事をしているので必要ないくせに服や化粧品など世の中で素敵とされているいろんなものを買って、自分の価値を補填しようとしていた時期がありました。

自分が素敵な人間じゃない、と思っているから、第三者から素敵だと評価されて自尊心をあげようとしていたんですね。

今考えると、なんて馬鹿みたいなことを……と思いますし、それを『素敵なもの』だと信じて真面目にその商品を作り出している人たちにとっても失礼なことです。自戒の気持ちでいっぱいですが、その時は大真面目にそれが正しいと思っていました。

でも、結果的に他人の価値観に合う自分を作り出しても、全然幸せになれなかった

自分の中の空洞が、どんどん広がって、他の人から見ても「あ、あいつ自分の意見がねえやつだな」って一発で見抜けてしまうような、空虚な奴が出来上がっただけでした。

『好き』がその人の輪郭を作っている

自分のことを中心に考え始めると、ぐるぐると思考が渦巻いてしまって、ループから抜け出せなくなってしまうので、私は他の人を見てみることにしました。

他の素敵な人——その人がどうして素敵なのか、考えてみることにしたのです。

そうしたら私が憧れている人たちがどうして素敵なのか、共通点が見つかりました。

彼らには他の人がなんと言おうと、ここだけは譲れない『好き』を持っていたのです。

絵を描くのが好き。

社会情勢について考えるのが好き。

ピンク色が好き。

猫が好き。

みんなそれぞれ好きの種類はまったく違いますが、確固たる信念があって自分の向かうべき道筋がまっすぐ見えている人はみんなかっこいい。

そんな当たり前なことに今更になって私は気が付きました。

まとめ じゃあ、私は何が好き?

私も好きなものをちゃんと大切にしていきたい。

そう思った時、私はまず一番に『植物』が思いつきました。

そうだ、私は植物が好きで小さい頃はいつも庭にいたし、高校の時は庭の学部だったし、大学も植物系の大学に進学したのに、どうしてそれをすっかり生活から排除してしまったんだろう。

今思うとどうして忘れていたのか不思議なくらいですが、ちゃんと私にも『好き』はあったのです。

JAの植物売り場で隅っこで出会った、小さなタイムの苗は私に幼少の頃からの好きを思い出させてくれました。

好きを大事にして、私はこれからも私だけのぎっしりと中身の詰まった人生を送らねばな、と気持ちを新たにした次第です。


私は私にしかなれないのですから。

こちらの記事は個人ブログの再掲となっております。
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