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UFO探知機ユータンが原宿でとらえた物体

UFOディレクター登場

おそらく、30代以下の方は知らないと思うが、Y氏というかつて一世を風靡したUFOディレクターが存在した。

現在でも受け継がれるエリア51のUFO疑惑や陰謀論などを、テレビで取り上げ、自ら取材した先駆者である。

N氏はそのUFOディレクター、Y氏と知り合いである。もう10年も前だろうか。そろそろコートが欲しくなる秋の晩だった。

夜9時30分頃、Y氏、N氏をふくめた6人ほどの一行は、千駄ヶ谷から原宿駅にかけての道のりを安居酒屋にむかっていた。

N氏のとなりを歩いていたY氏が、おもむろにポケットからなにやら取り出した。

「フフフ、これなにかわかる?」

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N氏にはそれがなんであるか、察しがついた。なぜなら、Y氏が数カ月前からニヤニヤしながら周囲にそれを見せびらかしているという噂を聞いていたからだ。

しかし、大人のN氏はとぼけてみせた。

「えっ、それなんですか?」
「UFO探知機だよ」
「エーッ?!」

知っていたとは言え、間近で見るのは初めてだ。

マニア垂涎、UFO探知機ユータンとは

UFO探知機ユータンとは文字通り、UFOを探知する機械である。UFO探知モードではUFOを感知すると、LEDの点滅によりUFOの接近を知らせてくれる。

また、宇宙人発見モードもあり、こちらはボタンを長押しすることにより、その人が宇宙人か否かを判定するというものだ。

ちなみに、大手通販では扱っていないので、興味のある方はこちらのページに詳しい解説が載っているのでどうぞ。→「UFO探知機ユータン」

会話に戻ろう。

「通称、ユータン」
「ユータンですか……」
「これね、表のボタンだけ押すとUFO探知機になって、表裏のボタンを同時に長押しすると、宇宙人探知機になるんだよ」
「おー」

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いっしょに歩いていた何人かものぞきこむ。矢継早に質問する。

「いつ出るんですか?」
「そのうちじゃないの」

「いくらなんですか?」
「2,000円(プラス消費税)くらいらしいよ」

「UFOや宇宙人を探知しちゃうのに、そんなに安いんですか?」
「なんだか知らないけどね」

「そもそも、どういう原理で探知するんですか?」
「空気が変わるとか、波動とからしいよ。なんだかわかんないけど。ちょっと探知してみようか?」

原宿の空に騒然とする男たち

なんだか分からないだらけのまま、スイッチが入った。そのとたんである。

ブイ~ン、ブイ~ン、ブイ~ン、ブイ~ン!

なんと、探知機は音を立てて回転をはじめたのだ。Y氏が叫ぶ。

「UFOがいる!ここに来てるよ!」

騒然とする一同は曇った夜空を見上げた。すると、山手線をはさんで明治神宮側に3つの光源があり、こちらを見下ろしていたのだ。

「いた!」

一同が叫んだときだった。光源の2つがまるでこちらに挨拶でもするかのように突然、位置を入れ替えた。

「あっ、動いた!」

いったい、これから原宿で何が起きようとしているのか?

続編はこちら。


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