突然、目の前を大名行列が横切るとき
社長の自虐ネタとはもう10年以上も前の冬の出来事である。だれに聞いてもあれ以来、こんな話を耳にすることはない。
コピーライターのN氏は広告関係の打ち合わせで、数人とプロダクションの社長である一升瓶太(仮名)に会った。当時、40歳前後に見えただろうか。
打ち合わせも終わり、一升が「まあ、一杯やりましょう」と言い出したので、メンバーはそのまま飲み屋に流れた。
最初はほがらかに仕事の話などをしていたのだが、 酒を飲むと一升はますます上手になり饒舌になり、自分のことを話し始めた