あつまり

希望が云々。ということを先日書いたのでそれに連なって。

楽天に入ったばかりの頃の話。この話はよく色んなところでするのだけど、新卒で企業に入社したときに、個人的に驚くようなことがあって、それによって今のキャリアへの道が開いていったと言っても過言ではない。

楽天は当時バリバリのベンチャーで、息の良い、鳴り物入りのような同期が400人。俺は結構同期とも仲良かったし、楽天は入社した時に楽天カードに入会してもらう数を競う、というかカウントして、その数が多いと希望部署に入りやすいなんて噂もあったので、血気盛んな同期がたくさんいることは1ヶ月も経たないうちにわかった。そして約2ヶ月、入社からの研修が終わって、それぞれの部署に配属されてしばらく経つと、ポツポツと、同期の噂が聞こえてくる。大阪に行ったあいつがやめたらしい。あの部署はやはりしんどいらしい。こんなことやるならこれをしたかった。早くやめて次の会社に。うーん、と思った。こりゃあ、なんだ?と思った。当時自分で言うのもなんだけど、同期には高学歴の連中が多かった。そしていわゆる名前の知れてる企業に入って、これ。これは一体なんなんだ?と思った。

そもそも、一生懸命勉強して、良い大学に入って、良い企業に入ったら安泰〜なんてことが今の時代よりもまだ色濃く匂いとしたあった頃、それをとりあえず曲がりなりにも信じてきだ結果がこれ、だとすると、国を挙げて相当おかしなことをみんなでしているな、と思った。相当な幻想に多くの人のエネルギーや時間やお金が費やされている。言葉で聞いていたその安泰や幸せは特にどこにもない。そして責任を取ってくれる人も当然いない、なんだあこりゃあ。だいぶ、シュールなことが起きてるんだなあと思った。

そして、ふと、はて先生はこういう現状を知ってるんだろうか?どれくらい?と思った。この現実をリアルに知ったときに、もっとしたいことなすべきことが変わっていったって、おかしくないはずじゃないか?と思った。何が正解なのかはわかんないけど、この現実を共有することは出来るんじゃないか?と思った。

たまたま、就活の時期に色んなキャリアの大人よ話を聞く会に参加したことがあったこと、会社の先輩に、先生になりたいんだと言ったらみんな、夢持ってても忘れちゃうから、つなぎとめておける何かをしたほうがいいよ、と言われたこと。あらゆることが重なって、何か集まりを開こうと思った。とにかく現場の先生と、教育に興味のある会社員を集めて、一体今現場でどんなことを教えてあげるべきなのか、みんなで話してみよう、と思った。一番身近で唯一同じような関心のありそうな友達に家の電話から連絡をして、こういうことがしたいんだ、と話をした。彼はとても社交的な動きをしていた人だったので、一緒にやろうと言ってくれた。教育学部や、教職の授業を取っていた該当する友達片っ端から連絡をして、mixiやTwitterを使って知らない会ったことのない先生にも声をかけた。
そして、忘れもしない2010年6月26日、池袋のよくわからない貸し会議室でケータリングを呼んで、だいたい20名弱の教育に興味のある人たちが集まってくれた。

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