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「ん~!」(降りれない!)@1歳児のとった行動

登場人物
3歳児女児 Riちゃん(3)・・・まだ言葉が出ないことがある
1歳児女児 Eちゃん(1)・・・言葉コミュニケーションがとれはじめた!

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ある日のお昼寝あとのこと。

園の玄関から消防車が見えた!
みんなでそれを見に、玄関先に出てみた。

E(1)「あぶないよ!どかーんする」
さ「え、あぶないの?消防車どかーんするの?」
E(1)「そう、どかーん」
さ「あぁ~、あんまり近づくとぶつかって危ないよってこと?」
E(1)「うん」

しばらく見ていると、すぐに消防車はいってしまった。
Ri(3)「いっちゃったね~」
さ「いっちゃったね~」

もうすぐおやつタイム。
そろそろ部屋に戻ろうか・・・と思ったら、Riちゃん(3)が0歳の人用の4人乗りカートに乗っている。

さ「そろそろおやついきますか?まだのってる?」
Ri(3)「まだ~~~」
さ「そうだね、もうちょっといよっか」

しばらく時間が過ぎ・・・

ふと見ると、Riちゃん(3)がカートに立ち上がっている。
もしかして・・・・?

Ri(3)「ん~!」(抱っこして、のポーズ)
さ「あれ、降りれないの??」
Ri(3)「うん・・・」
さ「あらぁ、降りれないかぁ。困ったね、どうしよう?」
Ri(3)「んーーーー!」

うーん。
自分で登ったのに、ここで軽々しく抱っこするのはなにか違う気がした。
そして、身体的には充分降りられるはず。怖い、ということか。

ちょっとだけ手を出してみた。
Riちゃんは、動かない。

さ「よし、じゃあ僕がRiちゃんが落ちないようにここで見てる!」
といって、降りようとするのを支える仕草をしてみるも、
Ri(3)「ん~~~(汗)」
怖いようだ。

さ「困ったね~~・・・」
と、ここで近くに誰かいないか見てみると、
1歳のEちゃんがいた。よし、やってみるか。
こういうときは周りの子に聞いてみると、新しい展開が起きたりする。
起きても起きなくてもいいのだが(しかも相手は1歳児!)、とにかく聞いてみよう。

さ「Eちゃんさ~、Riちゃんが降りれなくなっちゃったんだって~。
  どうしたらいいかな?」

さすがに無理か、そうだよな。
期待していた訳ではないが、自分が与えたハードルが高すぎるか(汗)

僕としては、Eちゃんが事を解決することを一切期待していなかった。
なにかをしてもいい。しなくてもいい。どっちも間違いではない。
そもそもなにかするにしても、相手は年上の3歳。
身体も大きいし、ちょっとしたことで解決できるはずがないのだ。

ただ、声をかけてみて、Eちゃんがどう動くか。どう感じるかを見たかった。Eちゃんがどこにいるかを見てみたかったのだ。


すると!?!?


なんとEちゃん(1)、そろそろりと4人乗りカートに近づいてきて、
Riちゃん(3)の前までやってきたではないか!

むむ、何をするんだろう??

すると次の瞬間!!


Eちゃん(1)、無言で両手を広げている!!!
さ「あ~、Eちゃんが抱っこしてあげるんだね」

と言いながら、僕の心と頭の中では
「どうする?」「どうする?」「どうする?」
と連呼である。

そしてなんとなくだが、
この場のEちゃん(1)の善意が通るようになにかできないかと考え、
さ「じゃあ、二人で抱っこしよう」

と、Riちゃんの上半身は僕が。
下半身はEちゃんが抱っこして、
無事に降りることができた!

なんかこの時点でもう感動だ。。。


すると・・・・


なんと、抱っこしておろしてもらった
Riちゃん(3)が無言でEちゃん(1)に近づき・・・

そ~っと、やさし~~~~く、
目も感覚もとてもやさしくあたたか~~~く、
Eちゃんを抱きしめたのだ!!!(涙)


なんだこれは~~~(涙)
書いていても泣けてくる。


よかった、この場に僕がいなかった。
RiちゃんとEちゃんの間で成り立っている感じだった。
Eちゃんはやわらかい笑顔になり、なんだかうれしそうで、
ちょっと誇らしげな感じがした!

見ていた僕も、すっかり心があたたまった。


まさか、
「どうしたらいいかな?」でこの選択をするとは。
僕が1歳だったら、聞いてないフリして素通りしたかもしれない。
でも、ボソっと言った一言で、Riちゃんの気持ちを察して
「助けてあげたい」と、そう感じたのだろうか。

本当に。
子どもたちの心はどれだけ暖かいことか。

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