カナダ南部オンタリオ州における犬のジアルジア感染と関連する要因

要約:
- カナダ南部オンタリオ州において、犬がジアルジア感染するリスク因子に関する情報は不足している。
- この研究は、オフリーシュの犬公園を訪れる犬におけるジアルジア感染のリスク因子を特定することを目的とした。
- 2018年5月から11月にかけて、オンタリオ州のナイアガラ地域およびハミルトン地域の12か所のオフリーシュの犬公園で466匹の犬から便検体を採取した。
- 各犬の所有者に、旅行歴(居住地域、過去6か月に訪れた場所や地域など)、基本的な医療履歴(去勢/避妊の有無、獣医の訪問履歴、薬の使用)、生食食物の摂取、身体的特徴(年齢、性別、品種)と行動的特徴(オフリーシュの活動、狩猟活動など)に関するアンケート調査を実施した。
- 全ての便検体にGiardia plate ELISA(IDEXX Laboratories)で寄生虫抗原を検査した。
- アンケートデータに対する多変量ロジスティック回帰分析を行い、ジアルジア感染のありうる要因を調査した。
- 全体的に、11.8%(95%CI:9.2-15.1%)のサンプルがジアルジア抗原陽性であった。
- 多変量ロジスティック回帰分析の結果、去勢/避妊状態と犬の年齢の相互作用がジアルジア感染と有意に関連していたことが特定された。
- 整形されていない成犬は、去勢/避妊された成犬に比べて感染のリスクが高く(OR:3.6、95%CI:1.7-7.9、p = 0.001)、去勢/避妊された子犬は去勢/避妊された成犬に比べて感染のリスクが高かった(OR:5.2、95%CI:2.2-12.2、p <0.001)。
- この研究の結果は、オンタリオ州南部におけるジアルジア感染のリスクが最も高い犬を特定するための獣医にとって有用である。

この記事は、カナダ南部オンタリオ州における犬のジアルジア感染のリスク因子を特定するための研究に関する要約です。

研究者は、オンタリオ州のナイアガラ地域とハミルトン地域の12か所のオフリーシュの犬公園で2018年5月から11月までの間に466匹の犬から便検体を採取しました。

各犬の所有者には、旅行歴、基本的な医療履歴、生食食物の摂取、身体的特徴、行動的特徴に関するアンケート調査を行いました。また、全ての便検体に寄生虫抗原を検査するためにGiardia plate ELISA(IDEXX Laboratories)を使用しました。

研究結果によれば、全体の11.8%のサンプルがジアルジア抗原陽性であったことがわかりました。

多変量ロジスティック回帰分析の結果、去勢/避妊状態と犬の年齢の相互作用がジアルジア感染と有意に関連していることが特定されました。具体的には、去勢/避妊されていない成犬は去勢/避妊された成犬に比べて感染リスクが高く、去勢/避妊された子犬も去勢/避妊された成犬に比べて感染リスクが高いことが示されました。

この研究の結果は、オンタリオ州南部におけるジアルジア感染のリスクが最も高い犬を特定するために獣医師にとって有用であることを示しています。

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