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MARCH 2023

3月。暖かい日があったり肌寒い日があったりするけど、春に向かって、だんだん街や人が開いていくような感じがして好きだ。

没後40年 黒田辰秋展

この前は京都の大山崎山荘美術館へ行って、黒田辰秋展を見てきた。
黒田辰秋の作る木工品の中でも特に拭漆の物に惹かれる。
木工品は温かくてどこかホッとする所がある物が多いけど、黒田辰秋の物はなんと言えばいいのか、厳しくてぶっとい。
イカつい。

instagramなんかでうちに置いてある品を紹介する時に、その魅力を言葉にする事は難しいなとつくづく感じる。
形の無い感覚を形のある物からひっぱってこなくてはいけない。
あんまり説明くさくはしたくないし、かといって感覚的なだけでは伝わりにくい気がして。
でもある種もっと主観的にしたいと思う。
俺はゴンゾージャーナリズムが好きなのだ。


EZRA COLLECTIVE 来日公演

9日はビルボード大阪にロンドンのジャズバンド、EZRA COLLECTIVEを観に行った。
ビートがバチバチで、世界観がうまく表現されていて、とにかく踊れる。振り回されるのが気持ちいい。
絶対にFUJI ROCK FESTIVALに合うと思った。
そういえばEZRA COLLECTIVEを観に行っていたお客さんが偶然うちのお店に来てくれたようでとても嬉しい。


SING APARTMENTによる棚施工

14日にはうちの店の入口の建具だったり、店奥の本棚や机を作ってくれているSING APARTMENTの坂本達哉氏に本棚の下にもう一つ棚を付けてもらった。

施工する坂本氏


彼は俺が10代の頃にやっていたバンドのメンバーで、親友と呼べる数少ない1人。
ミッドセンチュリーの家具なんかが好きで、いつも色々教えてもらっている。

シャルロットペリアンについて教えてもらったら、河井寛次郎等との交流があった事を知ったりして、坂本は家具屋、俺は骨董屋になったけどそれぞれ別の道を歩みつつ繋がって行くのがとても面白い。

民藝の感覚って、現代建築で床の間の無いような建物でもキチンと合うし、むしろ日本家屋でも現代的な空間にでも映えるからこそ民藝だと思う。
駒場の日本民藝館だって外観は和風で、中身は西洋的。あの入口入って正面の大階段なんてまるで城のように感じる。
今となれば古いけど、作られた1936年にはかなりモダンだったろうと想像出来る。
古い日本の器、朝鮮の器や木工品、河井寛次郎や濱田庄司等の器がどれだけ新しいスタイルに見えただろうと思うと、その時代を生きてみたかった!

「日本民藝美術館設立趣意書」が発表された1926年。
柳宗悦 37歳、河井寛次郎 35歳、濱田庄司 31歳、富本憲吉 39歳。

俺、現在35歳。完全に同世代。
棚も新しくなり、気合も新たに頑張るぞ!と燃え上がっております。


EVERYTHING EVERYWHERE ALL AT ONCE

月末はアカデミー賞を取りまくった話題の映画も観た。IMAXで。
IMAXは初めのロゴからもう大好き。子供の頃に遊園地に来た時の様なドキドキワクワクを感じる。

肝心の映画は、最高過ぎて!!!
この現実社会での常識からしたらバカみたいなことがスイッチになってマルチバースの意識にアクセスして、現実を変えていく。
大爆笑につぐ大爆笑、のち大号泣。こんなにも振り回されるのが気持ち良いとは…
いや〜本当に大好き。もう放心状態。

と、そんなMARCH 2023でした。
4月もよろしくお願いします。

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