見出し画像

Hasselblad SWCとCFVII 50Cで撮影してみました

みなさん、こんにちは。こちらのエントリはタイトルの通り、HasselbladのデジタルバックCFVII-50Cを使って撮影した画像イメージなど紹介できればと思っています。

はじめに

Hasselblad CFVII-50Cを購入したストーリーについては、以下の記事をご参照ください。

撮影した写真について

カメラのセットアップを終えた春先、所要で外出した先で撮影してみましたので、ご紹介します。

画像1

Camera: Hasselblad 903SWC with CFVII-50C
Lens: Biogon T* 38mm F4.5
Develop: Phocus 3.6.2 PC

この日は快晴で、ちょうど良い気候でした。久々に903SWCを持ち出して撮影をしましたが、実に軽快に撮影が行なえました。フイルムカメラとして撮影する場合は外部ビューファインダーに頼らざるをえないわけですから、ここは大きなアドバンテージです。まさにデジタルならではの利点です。

SWCに搭載されたBiogonレンズは、本製品の最大の特徴と思います。極めて歪みのない画像を得られると評価されているもので、主に建築写真などの現場で活用されていた製品と聞きます。今回はスナップ撮影で使っていますが、風景撮影にも大きなメリットがあると思います。

画像2

Camera: Hasselblad 903SWC with CFVII-50C
Lens: Biogon T* 38mm F4.5
Develop: Phocus 3.6.2 PC

上記の写真は、強い光源下での撮影で、フレアのような現象が起きていますが、これもまたいいなと思いましたので掲載します。これまでX1DII-50Cを使っていると気が付かなかったのですが、最新のレンズ群は逆光での撮影をしていても、このような現象に遭遇することはなかったように思います。

こうした感覚は、X1DII-50CとXCDレンズだけを使っていると感じることは少ないかもしれません。最新のプロダクトは先端の技術を使っているので、極めて正確な露出、色再現がされるように作られているのですね。露出のばらつきが出てくるのもカメラ特有の癖と捉えてそれをうまく使いこなすのが醍醐味(あるいはプロの仕業)であると思います。

画像3

Camera: Hasselblad 903SWC with CFVII-50C
Lens: Biogon T* 38mm F4.5
Develop: Phocus 3.6.2 PC

桜が満開の時期ではありませんが、ちょうど撮影する機会がありましたのでご紹介します。SWCを使った撮影は柔らかい印象でありながら、芯はしっかりとシャープな映像が得られる印象があります。テキストで表現するのが難しいのですが、独自の空気感が表現されている気がします。

カメラ使用時のこと

SWCは、50x系などと比べるとカメラボディもコンパクトで持ち運びにも優れていて、非常に楽しく撮影をすることができました。SWCの場合はビューファインダーを別途取り付けないと画角を確認することができませんでした。

しかしながらデジタル撮影であれば、撮影後の画像をCFVII-50Cの液晶画面で確認できます。これはデジタルならではのメリットであると思います。撮影画像を見つつ、画角を微調整しながら撮影できます。一方で、撮影してみないとわからないので、テスト撮影が重なってしまう面も否めません。

それと今回の撮影で露出の調整がかなり難しいということを感じさせられました。シャッターの絞りを半段ずらしただけでも、全体的な露出が大胆に変わります。これはレンズシャッターの精度やカメラボディ内での反射など、色々な要素があると考えます。

フレアの出る条件は強い光源がある場合や、レンズ内での反射によるものなど様々なケースがあると思います。SWCの場合は、レンズフードをしっかりセットするなど、光源をしっかりとコントロールしていくことで良好な画像が得られるものと思います。一方で、フレアを入れる表現にトライしてみるのも良いのかもしれません。

それと、カメラのセットアップも大事なポイントです。要点は別記事にてまとめたものがありますので、併せてご参照いただければと思います。

(後記)シーン・キャリブレーションの併用

これはSWCに限った話ではないのですが、昔のレンズを使っているため、周辺光量やら、画像の歪みが気になる方がいらっしゃるかもしれません。そうした現象を改善するために専用の現像ソフト「Phocus」で現像することをお勧めしたいと思います。

Phocusの中には「シーン・キャリブレーション」という機能があり、この機能を使ってキャリブレーションデータを用意しておくと、レンズ固有の色むらや周辺光量を補正することができます。レンズは1つ1つ個体が異なるので、筐体ごとにデータを作成・適用頂くと画質を改善することができます。

今回掲載の画像は、いずれもシーン・キャリブレーションを実施していないカットとなります。一度補正を入れてみたのですが、レンズそのものの風合いの方が良いかなと感じました。ケースバイケースで使い分け、最適な表現を見つけていく一助になればと思います。設定方法は以下の記事をご参照ください。


大学を卒業後、約15年間写真スタジオ、写真機材販売、北欧カメラメーカーの日本法人立ち上げなど行う。その後ITベンチャーにてマーケティング業務に従事しながら大学院に通いMBAを取得。現在もスタートアップ企業にて奔走中。