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漢字で感じる人間学32(神聖な鳥から視る目・観 その1)

「みる」と読む漢字シリーズ。観光、観音、観賞などの「観」を取り上げてみます。

観ですが、もともと旧字では、「觀」と書きました。左側の「雚」が「かん」と読み、こうのとりを現しています。こうのとりは赤ちゃんを運んでくるとも言われる神聖な鳥で、こうのとりを使った占いで神意をみることも行われていました。神の意を伝える存在と言ってもよいでしょう。


観(金文)

このこうのとりに「見」で「観」で、神聖な鳥から視るあり方を示しています。遥か上空から神聖な鳥はすべてを見渡すことができます。地上数100mの視点から、世界がワーッと一気に飛び込んでくる。そんな感じでしょうか。

そして、その神性故に、現象面をみたり、その現象の奥にある背景やその深さをみたりと、視座を自在に変えることができる。これを「観自在」といいます。これができる仏様が「観自在菩薩」。いわゆる観音様です。

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