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謎の歌が、巷にはあふれてる件

「喜多方ラーメン坂内 小法師」 半チャーハンセット 

「ド・ド・ド ドンキー」とか「お肉好き好き お腹空き空き」とか、大型のチェーン店とかスーパーの食品コーナーで流れてるオリジナルソングってなんなんですかね?

 なんか購買意欲が高まる気がまったくしないのだけど、マーケ的には販促になってるんだろうからやってるんだよね?

 「お肉好き好き」はまだわかる。店内で物色している客に、今日はお肉どう?ってとアピールする目的というか意図が読み取れるのだけど、お店のブランディングアピールをしているだけのアナウンス音楽は店入ってないと聞かない上に、知っている以上の情報をアピールしないので、むしろなぜ? という感想しかない。
 例えば、ドンキホーテで「なんでも安い」じゃなくて、実は他では手に入らない高額商品も取り揃えている!とかアナウンスするんだったら「へえ~」と思えるのだけど、結局「激安ジャングル~」なわけで、それを知って来てる客しかいないと思うんだけど。
 そういう意味ではオリジナル商品の「情熱価格」の店内音楽には意図があるから、ダメではないとは思うけど。

 反対に外資勢なら、例えば韓丼の「さっちゃんのカルビ丼」みたいに店外に向けてアナウンス音楽流してるから、それは集客になっているのかもなと思うんだよね。実際に一度だけ渋谷にあった店舗(今はない)に入ってみたことがある。

 ただ、このあたりに国内企業と外資企業のアピールへの国民性の違いがあるのかもしれないと感じた。もちろん店外のアナウンスに対して騒音へ配慮というのもあるだろう。まあ、これも日本の国民性の表れでもあるが。

 きっと国内企業的には、そういうアナウンス音声での呼び込みを下品に感じているのではないかと思われる。普通に人を使った呼び込み活動は行っているのに、大体的に店外への呼び込みBGMが少ないのは金とか儲けとかに執着する姿が前面に押し出ることへ恥と感じる国民性が根底にあるんじゃないかと。店外アナウンスを大々的にやってるのって、地方の道の駅とか、いわゆるアナウンスでもしないと気づいてもらえない感じのところばかりな気がする。で、競合ひしめき合う都心の方がやったほうがいいのにやらない。ちゃんとアナウンスが耳に残るほどやっているのは「から揚げの天才」くらい。これは奇才テリー伊藤が絡んでるから、ちゃんとそういう宣伝への考えを持って行っているのだと推測できる。

 で、日本企業のやっていることといえば、店内に入った客に対しては囲った客とでも思っているのか、または囲い込んで離したくないのか「知ってるわ」という情報を繰り返しアナウンスする。「ぶっちゃけだから店にきたんですけど? え、なにか?」みたいな感じになるわけだ。

 これが量販店とかスーパーならまだしも、一人で入った飲食店で座って食べてる時に永遠に繰り返される「ウザいなぁ早く出たいなぁ」と感じる地獄を店側は理解しているのだろうか? 例えばゴーゴーカレー(もしかして気にならない人の方がマジョリティ?)。

 一方で、らあめん花月嵐みたいな(他にも松屋や吉野家とか)期間限定メニューがバンバン変わる店でその時のメニューの説明をアナウンスでしているのは、へえと思えるのでそれは悪くないアナウンスだと思う(ただ音楽に乗せて繰り返すメロディではないよね)。

 前説がめっちゃ長くなったのだけど、「喜多方ラーメン坂内 小法師」のアナウンス音楽が微妙ということを言いたかっただけなのだ。

 坂内食堂の本店には行ったことないけど、チェーンでも僕は結構ヘビーユーザーの方だと思うんですよ。なんなら新橋で働いてた20年前は少なくとも週一でガード下の店に行ってたしね。だから偏愛するラーメンの一つなんですよ、このお店。

 僕の友人でちょっと極端な問答を投げかけてくるやつがいて、「一日3食、一生そのラーメンしか食べられないとしたらどの店にする?」という質問を投げかけてきたことがあり、僕は真面目に悩みに悩んで「小法師か神座かな」と答えたことがある。

 これはこれで奥深いラーメン談義の議論になるんだけど、「旨い」ラーメンの定義を何に設定するか?みたいなことだなと。単純に旨いってことだと、パンチやインパクト、完成度、独特のスープとか麺とかになりがちだけど、毎日食べる主食にしようとなったら、旨いうどんとか毎日食べられる丼とかを念頭に旨いを探す感じになると思うんですよ。そうなると蔦でもとみ田でも三浦家でもないと思うんだよね。ギリ金色不如帰? それでも毎日食べていられる味じゃない気がする。

 「喜多方ラーメン坂内 小法師」はそういう旨いラーメン。たぶんほとんどの日本人が食べて美味しいと思えて、次もまたやって来たくなるお店。だから、本当に大好きなラーメンなのに、チェーンならではの店内アナウンス音楽があるんですよ。しかもそういう音楽だから耳につく仕様の! しかも歌詞が普通で雑! その上、サビの入り前が「スープに絡まるシコシコ太麺!」って、最近話題の宮藤官九郎のドラマ「不適切にもほどがある」に出て来そうなワードだよ。

 昔から食べてるノスタルジー味わいなので、シコシコ太麺はいいとしても、さすがに20年以上聴いてるとノスタルジー感じるものの、なんかやるせなくなるので、せめて歌詞か音楽かをそろそろリニューアルしてくれませんかね?
 というか、僕はどうせ通うので、そのアピール音楽はなしの方向でも良いかと思っているのですけど。


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