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『あひるの空』全51巻を振り返る11巻

こんばんわ!なお’sblogのなおです!今回もあひるの空全巻振り返り、今回は11巻です。

今回も下記のフォーマットでやっていきます!

1.本巻の注目キャラクター
2.連動して読むならこの巻
3.深読みするためにもうひと押し

新城戦も遂に最終Q。一度は大きく突き放したクズ高だが、課題の体力を衝かれ始め少しずつ点差が縮まっていきーー

1.本巻の注目キャラクター

今回は花園兄弟の兄「花園千秋」です。

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本当は車谷由夏を紹介したかったのですが、12巻があるので次まで取っておこうと思います。

アフロヘアーが特徴的で、身長193㎝(→194㎝)のクズ高の司令塔です。圧倒的なパスセンスとキャプテンシー、身体能力の高さとクズ高きっての天才です。ただビックリするほど足が遅いのが弱点です。作品中ではボケのセンスもありネタキャラに走りがちですが、本心は誰よりも達観しており、空を中心にクズ高メンバーを支えています。
ポジションはPGからSFへとコンバートしています。作中のSFには大栄の白石、新丸子の常磐、菖蒲の深沼とエース級が揃っており、マッチアップではかなり苦戦を強いられています。
自身の実力と彼らの才能に圧倒的な差を感じつつそれでも上を目指し成長しよう誰よりも努力しています。

新城東和戦では高橋に良いようにやられ、4Fのファウルトラブルに陥ります。試合中にあまりの情けなさに逃げ出してしましますが、太郎に諭されもう一度コートに立つことを決意します。

千秋の中での一番の最初の分岐点ではないでしょうか。
中学時代にぼろ負けの試合中に逃げ出したこともある千秋ですが、新城東和では成長が見られます。

-日向武史-あひるの空-第10巻-–-漫画BANK

千秋は能力的にも精神的にも大人なので、飲み込みもはやく、成長速度もとても速いです。しかし、その分マッチアップするプレイヤーはエースばかりで才能とは裏腹に苦戦しているのが多い印象です。

-日向武史-あひるの空-第11巻-–-漫画BANK (1)

「この世で一番俺がニガテなものだ・・・」


このシーンは如何に千秋が大人びているかが分かるシーンです。
ガムシャラにただひたすらな努力のようなものが怖いのだと思います。頭が良いからこそ、努力した先に何もないのを恐れて予防戦を張っていた、それが中学時代もそうですが、新城戦の途中で逃げ出したりしたのでしょう。

しかし、空や百春のように目の前にあるバスケにすべてをかける姿勢に次第に変化が現れます。

2.連動して読むならこの巻

38巻のこのシーンはとても印象的でした。

-日向武史-あひるの空-第38巻-–-漫画BANK

あれほど負けずらいの千秋が自身の敗北を認めました。37巻ではトキワとの1on1で圧倒的敗北し、

「この絶対的な差を無視して、はたして前進できるのか・・!?」

このように感じています。まだ個人としての敗北を認められない、昔の千秋が残っています。
敗北を認めることは弱さの証明ではないと千秋は気づき成長していきます。

3.深読みするためにもうひと押し

-日向武史-あひるの空-第11巻-–-漫画BANK (2)

このシーンは命がもう少しでなくなる由夏にたいして酒巻が説いた言葉です。
この後の由夏の「最後にやりたいことが出来たんです」というセリフは涙が出ます。

「未来ってのは希望だ」
「希望ってのは生命(いのち)だ」
・・・
「夢を見るうちは必ず明日がある」

最後まで由夏に生きる希望を見出そうとした酒巻自身のやさしさと、そして指導者としての素質が垣間見えます。

このシーンは24巻の酒巻が空の父、智久にクズ高の監督を進めているシーンの繋がります。

「まだ、走れたのになぁ・・・・」

24巻の由夏のこのセリフは希望が希望が無くなり、少しずつ「死」に向かっていくのが感じ取れます。
「あひるの空」では作品が進むにつれ、「未来」という言葉やたらと目に飛び込んできます。
11巻は「あひるの空」の中でも作品の軸がある程度見えてきた分岐点となるような1冊ではないでしょうか。
キャラごとに「未来」の意味は異なりますが、これは作者自身「未来」という言葉を特別に感じているのでしょう。
この辺の言葉や関係も細かく記事にしていけたらなぁと思います。
果たしてこの「あひるの空」全巻振り返りは私にどんな未来を与えてくれるのでしょうか。

11巻の振り返りはここまでです。次は伝説の12巻です!皆さんも一緒に楽しんでいきましょう!

まずは全巻を振り返るまでとにかく走り切りたいと思います。
スキやコメントを頂けると私自身頑張る起爆剤にもなりますので是非よろしくお願いいたします。


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