【マガジン】アーサナの効果を引き出すには「待つ」ことが必要
アーサナの効果には、筋力増強や柔軟性の向上、呼吸機能の向上などがありますが、それらはフィットネス的な側面からの効果です。体を動かすことは当然、筋力を使いますし、関節を動かします。胸郭もたくさん動かせば呼吸のコンプライアンスも向上して機能が高まります。
しかし、ヨガとして特に着目すべき効果は実はそこではありません。
それはヨガが目標とする「心の制御」に関することです。
【心を鎮める】
私たちの心は常に様々な外部刺激によって揺れ動き、エゴという欲の塊によって冷静さと客観性を失います。
そうやって苦しみ、もがき、悲しむというネガティブな側面を作り出してしまいます。そこに気づいたインドの昔の方達は、心を鎮めてそのネガテジブな側面を無くしてしまおうと思ったのでしょう。その実践がヨガでありインドの様々な哲学思想なのでしょう。
さてアーサナはヨガの4つの実践のうちの一つですが、先にあげたようなフィットネス的な効果のみを狙っているのでしょうか?
おそらく違うでしょう。
古典のアーサナの実践法を見てみると、とてもゆっくりに穏やかにポーズをとっていることが分かります。呼吸は自然呼吸ですし、一つのポーズを数分保持することを基本としています。そして、一つのポーズが終わったらリラックスポーズを挟みます。
この実践方法から見えてくることは、アーサナもやはり心を鎮める方法としての実践であるということです。
現代的なヴィンヤサスタイルでは、太陽礼拝を筆頭に吸って吐いてと呼吸に合わせて有酸素運動としてのアーサナの捉え方をしています。有酸素運動やフィットネスの効果を得るためには問題ありませんが、心を鎮める方法にはなりません。
では心を鎮めるために一番必要なことは何でしょうか。
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