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【予防運動日記】なぜ今「予防運動ジム」が必要なのか?

先日、PRtimesで予防運動ジム「UPRIGHT」のプレスリリースを行いました。

八王子本店としてはこの7月にリニューアルをして、今年中に後2店舗準備をしています。
来年にも研修を行い、全国に店舗をパートナーシップを結んだ方々と出していく予定です。

ではなぜ、今予防運動ジムを作る必要があるのか、そこについて解説すると主に、セラピストの皆さんには、この経緯を参考にしてもらって、皆さんのしたい事に人生を賭けて挑戦してほしいなと思います。

予防運動が必要な理由その1

世の中の不調改善や障害に対するアプローチが悉く対症療法だから

理由その1

僕は12年間医療介護保険分野で、理学療法士が働くであろうほぼ全ての分野を見てきました。
大学病院、クリニック、訪問リハ、デイサービス、老人保健施設、、、。
また自費のサービスの世界に出て12年間、整体、ヨガ、ピラティス、フィットネス、パーソナルトレーニング、ストレッチなどの業態もみてきました。

その経験から言えることは、原因療法をしているサービスはほぼないということです。
対症療法がいらないわけではありません。
痛みがある、その痛みを取る。
痛み止めの薬、マッサージ、テーピング、ストレッチ、その他ありとあらゆる方法があります。
これは必要です。
でも痛みの原因を取ったかどうかというと多くは対症療法です。
痛み止めは原因なんて関係なく麻痺させてるだけです。
マッサージなどの徒手療法は硬いなどの異常をほぐしたりして一時的に正常化しているのであって、なんで硬いのかは調べないでしょう。
ストレスが問題だからとヨガもいいですが、ストレスの原因は調べません。
筋トレやピラティスで体幹を鍛えて、姿勢を良くしてというのは原因療法に近いですが、そもそも姿勢が悪くなった原因を本来は追求しなければ一生エクササイズを続けなくてはいけません。
つまり、どの療法も通わなくなったら再発するということです。

不調や障害には原因があります。
その原因を明確にしないアプローチは結局、一時的であるということです。
予防運動ジムは、骨格という個性を明確化することで、日常的な動き方の中での体の矛盾を見つけ出します。
障害は外傷とは違って、明確な外的ストレスがないにも関わらず痛みなどの不調を出します。
つまり、自覚がないところなので厄介なのです。
だから客観的な視点が必要なのです。

予防運動が必要な理由その2

エビデンスは調査研究をする人がいなければ確立されないから。

理由その2

予防運動が大切にしている骨格特性は、今の医学的な常識の中ではまるで日が当たっていません。
前捻角?脚長差?腸骨の回旋偏位?だから何?そんなの障害に関係なんかあるの?という具合です。
医療で検査、測定する人はほとんどいないでしょう。

僕に取っては必須事項ですし、僕が対応する時に測定しないことはありませんが、なぜ常識になっていないのでしょうか?

それはエビデンスがないからです。
エビデンスがないという表現は誤解を招きますが、言い換えると骨格特性に関する論文がないのです。

医療は面白いことに、論文というものがないと何も判断できないという人達の集まりです。
頭がいい人ほど、論文に頼る傾向があり、目の前の患者さんの状態より論文を優先します。
僕は、違う人種なので、目の前の患者さんの方を重視しています。
骨格特性が多くの障害に関係していることは臨床上は明らかですが、残念ながらその関係の論文が圧倒的に少ないのです。

じゃぁ論文が出るまで待つのか?
論文は勝手に出てこないですね。
研究する人がいないと出てきません。
では、常識になっていない骨格特性について調べる人が出てくる確率はどうでしょう?
少なくとも、僕はここ10年くらい書籍や講座でこの事実をオープンにしていますが、その関係の新しい論文を見たことはありません。
つまり、僕が自分でやるしかないのです。

新しいことに気づくのは一握りの人間です。
気づいてしまったからには、勝手な価値観ですが、それを一般化して人類に還元する役割があります。
だから、調査研究をするために、データを集める必要があります。
そのデータ収集の場が予防運動ジムでもあるのです。

予防運動ジムでは電子カルテでデータを入力するようになっています。
店舗が増えるほどに、データが増えていきます。
年単位では相当な数が集まります。
一店舗ではありませんので、これは力になります。
こうやって、データを集めて自分でエビデンスを構築していきます。
そうすると、頭のいい方も認めてくれるようになります。

予防運動が必要な理由その3

病人を増やしたくないから

理由その3

僕は多くの病人の方と関わってきました。
関わった中で帰結として亡くなった方もたくさんいます。
障害が残った方もたくさんいます。
自分の無力感に苦しんだ時期もあります。
でも、やはり病気を完全に治すことはできないのです。

麻痺が少し改善したとしても元通りではありません。
もちろんノーマライゼーションの概念が根底にありますので、障害や後遺症が残っても豊な人生は送れます。
でも、それでも元通りになれるのならなりたいというのは正直なところでしょう。

リハビリテーションの専門家としてやりがいを持って働いていましたが、同時にこの無力感に絶望を味わったことも多々あります。
その時に気づいたのが、そうか、そもそも病気にならなければいいんだということです。
病院で会ったその患者さんには、患者という病名がつく前の姿があったのです。
その時に出会っていれば、患者として会うこともなかったはず、、、。
それが僕に取っては予防医学の道へ進むきっかけでした。

医療業界で、辛い目に遭っている患者さんをたくさん見てきたからこそ、病気にならないほうがいいよ!と強く思うのです。
これは医療現場にいた身だからの思いです。
不慮の病もあります。
でも予防できる病もあるのです。

命に影響するのは、呼吸循環、そして脳です。
癌もかなり治療技術が進んできましたが、まだ見つけるのが遅ければしに直結します。
ただ僕は理学療法士なので、その分野ではなく、変形性関節症などの整形疾患に関しての予防を推進したいと思っています。
命には直接は関わらないかもしれませんが、介護の理由のトップですし、QOLとしてはかなりの問題を作り出す疾患です。
さらに、医師は簡単に老化だとか言いますが、実際はバランス機能の低下を背景とした明確化できるメカニズムで起こる予防可能なものです。

前述した骨格特性をはじめとして、バランス機能をしっかりと評価し、問診からその人の生活環境、生育環境、そして心の状態を把握すれば見えてくることがあります。
ただこの評価システムも常識にはなっていません。
僕もまだ開発途中でもあります。
これをしっかりと作り上げて、障害の発生メカニズムを明確化し、そしてならなくていい整形疾患を撲滅すること、それが予防運動が必要な理由です。
変性疾患は理由なく突然起こることはありません。
理由があって徐々に悪化するのが変性疾患です。
ここに人生を賭けて臨むのが予防運動の使命です。
僕の使命です。

予防運動ジム「UPRIGHT」

まだ出来立てホヤホヤの新サービスですが、その中で提供している内容は僕の臨床の24年間の集大成です。

世の中に必要とされ、気軽に体について相談される場所となるように、信念を持って進めていきます。
この思いに共感していただける方はぜひ、記事のシェアや実際にUPRIGHTの体験などをしてみて下さい。
僕は今大学院で実働はお休み中ですが、来春には復帰する予定です。

人間一人の人生は短いですが、志は世代を超えて繋がっていくと思っています。
僕が死んでもその後の世代が、きっとこのコンセプトを世の中の常識にしてくれると期待しています。

「予防運動って昔はなかったらしいよ。」
「嘘?対症療法しか選択できなかったの?信じられないね。再発するじゃん原因がわからなけりゃね。」
「今の時代でよかったぁ、骨格特性はみんなチェックするもんね。前捻角が強くなるからって割座は学校で禁止だったよ。」

そんな会話が未来に聞こえてきたら嬉しいです。

よろしければサポートをお願いします。私自身ではまだまだ微力です。当たり前の選択や情報を得ることができていない方々に、予防医学の視点で、知らなかったことで損した方を少しでも減らすよう、有益な情報を発信していきます。皆様の応援を励みに、より精進して行きます。応援ありがとうございます。