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予防運動関連まとめ

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予防医学を運動の側面から実現するのが予防運動療法です。予防運動の考え方や啓蒙のための記事を集めました。
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#予防運動ジム

【予防運動日記】宮本武蔵の五輪書におけるいい姿勢とは

五輪書は武道を齧ったことのある方なら必ず知っている宮本武蔵による二天一流の兵法が書かれた奥義書です。 宮本武蔵は巌流島での佐々木小次郎との一戦があまりにも有名ですから、五輪書を知らない人でも剣豪の名前は知っていますよね。 彼の書いた水墨画「枯木鳴鵙図」も有名ですから見たことのある人も多いで多いと思います。 この五輪書の中で、先頭態勢、つまりは戦いのための姿勢について記されている部分があります。 そこから、彼がどんな姿勢を良しとしていたかが分かるので見てみたいと思います。

【予防運動日記】個別学習、個別医療

脳科学者のララ・ボイド氏は脳卒中からの回復のためのリハビリテーションを研究されています。 その中で気づいたのは、脳は行動によって常に変化しているということと、とても個別性があるということ。 だからいい行動をすれば悪い学習になり、いい行動をすればいい学習になるという。 また十ぱ一絡げの学習方法はなく、個別性に重きを置いた教育なり医療が重要だと提言されています。 全くその通りで、〇〇を食べれば健康になるとか、〇〇を練習すれば誰でもできるようになるというものはないのです。 音楽は

【予防運動日記】頭部を優先的に見るべき発達学的、比較解剖学的理由

頭の位置は体の前上に位置するため、頭以下全てに影響を及ぼします。 170cmの棒の先端に5kgのボールが乗っかっているのです。 想像するだけでその影響の大きさは理解できると思います。 しかし、頭の位置はかなりの頻度で傾きます。 原因としては、目の影響、耳の影響、咬合の影響、髪型の影響、寝方、スポーツや楽器への対応など、様々な感覚器の左右差や習慣によって。 頭部には感覚器が集中してありますので、その感覚器の左右差というのはとても大きな影響となります。 よく一般の方でも肩の高

【予防運動日記】予防医学×運動療法×骨格特性

予防運動をわかりやすく伝えるにはなんと言えばいいのかを考えていたのですが、そもそも予防運動は、予防医学×運動療法なので、そのままをまず伝えるのがいいかなと思いました。 予防医学は、病気を予防する医学ですから、発症予防、障害予防です。 そのためには、病気や障害の発生メカニズムがわかっていなければいけません。 最近であれば、ウィルスが感染症の原因として特定されるから、その予防としてワクチンが開発されたわけです。 脳卒中の原因として脂質異常症、高血圧があるということが分かってい

【予防運動日記】歩き方を可視化〜おすすめサイト〜

運動指導をしている方は興味のあるサイトだと思います。 ヨーク大学の研究室ですが、これとっても面白いです! 楽しそうに研究してそうですね(笑) 上の2つ以外はFLASHがないと見れません。 でも十分面白いですね。 因みにうつ病の方は、歩幅が狭く、腕振りが小さく、横揺れをし、上下方向の移動量が小さいという報告があります。 またこの特徴は「悲しみ」の表象と同意であることも分かっています(Michalak et al., 2009, 2010, 2011)。 歩きは人間にとって

【予防運動日記】何よりも姿勢に意識を向けるべき理由〜アライメントファースト〜

姿勢が一番理由その1 ヒトという動物の特徴は直立二足歩行をするという点です。 この特徴には姿勢としての「直立」とロコモーションとしての「歩行」という機能が含まれています。 この二つの関係は、姿勢が機能の条件であり、機能は姿勢(条件)に依存します。 円背の老人の姿勢を見て、スタスタ歩くことを想像するのは難しいですね。 逆に姿勢のいい青年を見れば、颯爽と歩く姿が想像できます。 つまり、姿勢が兎にも角にも第一に大切ということです。 姿勢は歩きだけでなく、走る、跳ねるなどの他の

【予防運動日記】体の違和感を感じてる方の行く場所がないので作りました!〜予防運動ジムUPRIGHT〜

痩せたい人多いですね! 痩せるためには、食事制限と運動によるエネルギー消費が必要です。 フィットネスクラブやランニング、水泳などがお勧めですね。 ボディメイクしたい人も多いですね! コンテストに出たり、記念撮影を前に引き締めておきたいですよね。 パーソナルトレーニングでは目的に合わせて臀部を鍛えたり、腹筋を鍛えたりと希望に沿ったトレーニングを教えてくれます。 痩せたい人もボディメイクしたい人も行ける場所があります。 対応するサービスが存在しています。 しかし、体の違和感や

【臨床日記】これ楽しい!そう予防運動の臨床は楽しいのです

先日の講座で、柔道整復師の方が、「これ分かったらめちゃくちゃ楽しいですね!」と感想を言ってくれました。 そう、予防運動は楽しいのです。 「探偵みたいなものだよ。」 僕はこう答えました。 なんで痛いんだろう? なんでここに負担が来てるのだろう? なんでこういう歩き方になったのだろう? なんでこの姿勢になったのだろう? 症状を持って相談に来る方は、自分のことなのに自分がなぜ痛くなったのかは分かりません。 そこを一緒になって考えて見つけ出していくのが予防運動です。 部活、ス

【日記】医療から予防の世界に飛び出して12年目、予防運動ジム「UPRIGHT」誕生にかける想い

PRtimesのストーリーに記事を書かせてもらいました。 ブログでも予防運動の必要性を訴えていますが、メディアプレスとしても社会に訴えかけるために出しました。 よろしければ読んでいただき、シェアしてもらえると嬉しいです。

【予防運動日記】なぜ今「予防運動ジム」が必要なのか?

先日、PRtimesで予防運動ジム「UPRIGHT」のプレスリリースを行いました。 八王子本店としてはこの7月にリニューアルをして、今年中に後2店舗準備をしています。 来年にも研修を行い、全国に店舗をパートナーシップを結んだ方々と出していく予定です。 ではなぜ、今予防運動ジムを作る必要があるのか、そこについて解説すると主に、セラピストの皆さんには、この経緯を参考にしてもらって、皆さんのしたい事に人生を賭けて挑戦してほしいなと思います。 予防運動が必要な理由その1僕は12

【予防運動日記】機能は見えない

多くの障害は機能が障害されたものです。 ですから「機能障害」といいます。 構造が壊れればそれは「変形」といいますが、変形がなくても機能障害は起こります。 大方の整形外科医は、変形などの構造的変化を探します。 しかし、先に述べたように、構造に破綻がなくても機能障害は起こります。 構造は見えますが、機能は見えません。 水をいくら調べても波のことは分かりませんよね。 波は波として調べなければいけません。 機能は動きなど、ある行為を実際に起こしたときに現れる現象であり、構造のように

【日記】一人ではできない領域への挑戦

今UPRIGHTのパートナーシップの説明会を開催していますが、その中でもお話しさせていただいてる話です。 起業して試行錯誤12年。 書籍や雑誌、メディアにも出させていただき、優秀な社員にも恵まれてなんとかやって来れています。 経営について右も左も分からない素人の状態から考えれば、よくやって来たなと思います。 まだまだですが、それなりの成功を達成しているとは思います。 正直この状態を維持していくことはできるでしょう。 八王子という場でスタジオを運営し。 プロダクトを開発し、

【予防運動日記】病気を治したいと、健康になりたいの違い

僕は理学療法士ですが、病院勤務の時は病気を治すという役割を持って仕事をしています。 病人が来るところが病院であって、病院は治療するところですから当然です。 今は、一般の方々を対象として健康になる、健康である方法を伝えています。 今の役割は健康になることや、病気にならないことです。 この二つの役割の違いは結構大きいと思っています。 病気を治したい 健康になりたい 病院にいって、健康になりたいので、健康法を教えてくださいと言っても「?」な顔をされるでしょう。 病名がつかな