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予防運動関連まとめ

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予防医学を運動の側面から実現するのが予防運動療法です。予防運動の考え方や啓蒙のための記事を集めました。
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#健康

【予防運動日記】運動よりも環境が大切だし、土地があれば人は健康になる

「〇〇の予防や改善に最適な運動を教えて下さい。」 よく聞かれる質問です。 確かに運動は筋肉や関節を動かし、循環を良くして体にプラスの作用を多く与えます。 エクササイズにトレーニングに、世界には山ほどその類のメソッドが存在します。 僕も、ヨガやピラティス、太極拳に合気道と色々とやってきています。 そして、それぞれ素晴らしい効果を持っており、世界中のみんなが習慣としてそれらを行えばいいのにと本気で思っています。 でも、でもですね。 運動は能動的でないとできません。 やらされるも

【予防運動日記】予防医学×運動療法×骨格特性

予防運動をわかりやすく伝えるにはなんと言えばいいのかを考えていたのですが、そもそも予防運動は、予防医学×運動療法なので、そのままをまず伝えるのがいいかなと思いました。 予防医学は、病気を予防する医学ですから、発症予防、障害予防です。 そのためには、病気や障害の発生メカニズムがわかっていなければいけません。 最近であれば、ウィルスが感染症の原因として特定されるから、その予防としてワクチンが開発されたわけです。 脳卒中の原因として脂質異常症、高血圧があるということが分かってい

【日記】ヘルシズムへの違和感

健康中心主義、健康至上主義のことを「ヘルシズム」というそうです。 健康が全ての最優先であり、優先的に選択される立場を指しています。 健康が目的になっている人生と言ってもいいかもしれません。 僕も理学療法士ですし、予防運動を啓蒙する立場ですので、もちろん健康が大切だという立場です。 ただ、お酒も飲みますし、時にはスナックも食べます。 若い時よりも無理ができなくなったので、悪酔いや食べ過ぎは少なくなりましたが、それでも健康にいいか悪いかばかりを気にしては生きていせん。 レポー

【臨床日記】足底板は必要なのか?

最近は小さな子どものシューズにも足底板が入っていて、それも医師監修とかいって、さも全ての人に必要ですみたいな傾向がありますが、それ本当にいりますか? 足底板がある事で足の踏ん張りがいいとか、膝の負担が減ったとか効果がある人もいます。 でもそういう人は足の機能が低下している人です。 足の機能は勝手には低下しません。 理由があって低下します。 その理由は多くは骨格を無視した姿勢や不良姿勢、そして偏った運動習慣や生活習慣です。 ということは足底板よりも大切なのは、姿勢と習慣を変

【予防運動日記】病気を治したいと、健康になりたいの違い

僕は理学療法士ですが、病院勤務の時は病気を治すという役割を持って仕事をしています。 病人が来るところが病院であって、病院は治療するところですから当然です。 今は、一般の方々を対象として健康になる、健康である方法を伝えています。 今の役割は健康になることや、病気にならないことです。 この二つの役割の違いは結構大きいと思っています。 病気を治したい 健康になりたい 病院にいって、健康になりたいので、健康法を教えてくださいと言っても「?」な顔をされるでしょう。 病名がつかな

【予防運動日記】生活習慣の改善に姿勢改善を!筋骨格系の傷病も生活習慣病です

全国健康保険協会のサイトには生活習慣の改善10ヶ条が掲載されています。 どれも素晴らしい内容ですね。 ですが、ひとつ足りない! 運動の前に姿勢です。 姿勢は動きの「構え」ですから、構えが崩れていれば当然運動も崩れます。 運動してるから問題ないのではなく、運動による障害も多々あります。 誤った動かし方は体を痛めます。 上記の10ヶ条は生活習慣の見直しをうたっています。 しかし、その中に姿勢がないということは、姿勢からくる筋骨格系の傷病は生活習慣だと認知していないということ

【日記】健康と運動のスペクトラム

有酸素運動は健康に最適。 ヨガや太極拳も健康的。 温泉もリラクゼーションも健康にいい。 筋トレだって健康的。 「健康」という言葉で色々と語られますが、同じ健康ですかね? イメージ的に全然違いますよね。 ムキムキの人と、じっとしてる人と、バリバリ走ってる人、、、。 全然違いますよね。 健康というのにはスペクトラムがあるなというのが僕の意見です。 健康については寿命との関連で色々と効果が語られますが、色々なバイアスがあり研究によってバラバラです。 自分の都合のいいよう

【臨床日記】医療者は「健康」の専門家か、「病気」の専門家か?

医療者は体の専門家かでしょうか? 間違いなく病気の専門家ではありますが、健康の専門家かどうかは「はてな?」ですね。 正常という、検査値の範囲は知っていますし、異常な状態の見極めも得意です。 しかし、正常の範囲内なのに、不健康だと訴えられると答えられません。 例えば、病気ではないけど、気分がすぐれない人がいるとします。 検査値では異常が出ません。 そうすると、医者の多くは、「気のせい」でしょうと言います。 または、心の問題なので、心療内科や精神科を紹介するかもしれません。