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ロックンロールに「私性」を持ち込んだTHE MODS

THE MODSがデビュー40周年を迎えた2021年に刊行されたヒストリー本「Bye Bye Stardom, Hello Rock'n'Roll」。メンバーの語り下ろしのインタビューが中心。良い意味でズッシリと重く、読み応え十分。僕はある協力をさせて頂き、とても光栄に思っている。

「ロックンロールに『私性』を初めて持ち込んだのはジョン・レノン」というコメントを最近読んだ。なるほど、そうだ。ジョンがそれをやらなかったら、もし“It's been a Hard Days' Night"と歌わなかったら、ロックンロールはロカビリーとかマンボみたいな音楽ジャンルの一つで終わっていたかもしれない。日々の苛立ちやハッピーや「なんでだ?」という疑問、全ての「オレ」の感情をビートに込めたから、僕らは夢中になれた。

日本ではTHE MODSがそれをやって来たのだと思う。「オレ」の想いが言葉となり、メロディーとなり、ビートになってファンに届けられた。森山さんは決してステージから「一緒に歌って!」とか言わない。自然にファンが歌い出した。「オレ」の想いが自分自身に重なったから。

プロデビューして42年、"Don't Stop“の活動。解散も活動休止も再結成も、一度もない。その苦難の道のりと栄光がメンバーの言葉で語られている。沢山の音楽ファンに、この本を読んで欲しい。このカッコ良かバンドが博多から生まれた事を誇りに思う。

デビューして最初のツアー、"COUNTER ACTION GIG"のチケット

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