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道草のススメ


道草のススメ(2022.4.14)
かつて、うちの娘が小学校一年生の時、なかなか帰ってこないことがあった。
一年生あるあるプチ行方不明事件だ
小学校に電話したらだいぶ前に帰ったらしく、
探しに出ると道端にランドセルが転がって、友達と田んぼの側でしゃがんでたらしい。
『なにしとん?』
とカミさんが聞くと
「あんなーみてみて!オタマジャクシおんねん。」
心配はしたけどなーんも怒れない。

こどもたちは、
春の入学のいま
不安とともにいろんなことに
興味をもっている。

学びの本質は
『おもしろい』
『なんでやろ』
『これなに?』
『〇〇みつけた!』
だと思う。

今、学校も学童もICT化により
学校の門を出た時には保護者に通知がいき、
児童館に入った時も保護者に通知がいく。
保護者は安心

なのか

いつも5分でかえってくるところを
少し遅れると電話がかかってくる
『うちの子ついてますか』

学校からの帰り道は
季節の移り変わりを感じる教室で
生活の授業中だ
きっと
今の子達は
道端の小さな花を
石をめくったダンゴムシを
観察することも叶わない

ICTを否定しているのではない
安心のメリットは高い

しかし
保護者には学校や学童の
入退室時間を
知ってしまった不幸
を背負った。

いままでは
行っているだろう
と思って安心していたことが
小さな事で不安に縛られる

保護者の誰しもが
帰り道で
虫や花を愛でて
道路の白線だけを通り、落ちたらサメがいる設定でトコトコ歩き
同じ煉瓦の色だけしか踏んではいけない
などと
おもんない帰り道を
楽しみをつくって
工夫して帰ってきていた。

今の子ども達は
寄り道してはいけない
道草も踏めない
工夫するところを親の安心と引き換えにしてしまったので、
帰り道は学びの場から
帰るという作業になった。

そして、保護者はこの中毒性のある
管理という安心から
抜け出せない。
気づけば子どもの自立と引き換えになる。

仕事上も
いろんなことが
子どものためではなく
大人の安心と
管理のしやすさに重きがあり
歯痒い。

安心と自立
探究心の補填
こどもが安心して工夫できる余地をどうやって残すか。

とりあえず、公園行く時、
みんなで白線の上しかあるいたらあかんでってしようかなぁ。
100人でやったら迷惑だなぁ
けどおもろいなぁ

#放課後児童クラブ
#児童館
#子どもの権利
#探究心
#自立と安心
#かえりみちの憂鬱

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