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【お腹の痛みと心の弱さ】-10「病院へ」

今思い返すと、診療代がもったいなかったなーと思えるほど病院に通いました。
でも、当時の私としては仕方なかったことです。

どうしても良くなりたい、腹痛から開放されたい私は、友人、会社の上司同僚、お客様などに状況を話し、「あそこの病院、いいらしいよ」とか、「あの病院は評判いいね」と教えていただきました。そして「そっかー、行ってみよう」と思って行くこともありました。

そんな時こんなことがありました。
いつものように腹痛になって少し治まったとき、今の症状で診てもらおうと思い、ある病院に行ってみました。
受付を済ませたあと、看護師さんの問診があり、体温や血圧計ったりして、しばらくしてから先生の診察です。
看護師さんに名前を呼ばれ、診察室に入り椅子に座って看護師さんに話した症状を説明すると、先生から驚きの言葉が。

先生「それは贅沢病だ! 世の中にはもっと大変な病で、辛い思いをしている海外の子どもたちもいる。考えすぎるからそうなるんだ!」
私「・・・?」
先生「ひとまず薬をだすからそれを飲んでみなさい」
私は自分の症状を伝え、痛みを取り除きたい、治したいと思ってきているのに、先生の言われたことに唖然としました。
当時の私はわりと穏やかな性格で、特に病院の先生といえば偉い人というイメージがあり、黙って聞くことが多いのですが、このときは考えるより先に次の言葉がでました。
私「贅沢病に薬があるんですか?」
そのあと、先生が何か言われたようですが、血の気があがったのかショックなのかあまり覚えていません。
いろいろな病院にかかりましたが、このような言われ方をする先生は初めてでした。
そのあと、贅沢病の薬をもらい「あー、やっぱりどこか異常があるのでなく、こんな苦しみで病院に行くのはダメなんだ・・・」と、その日は落胆しながら帰りました。


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