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手と仕事

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100人を撮ることになってからからのことやぼくの思想そのものを文章化した。
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#企画

一流の仕事を見ることが一番早く仕事をとりにいく方法。|手と仕事 #17

『手と仕事』を撮り始めてようやく一年が経つ、実は色々な思惑のもと撮り始めたこの企画は実は一番の目的というものがあった。 職人さんの手と仕事を撮る意味も、100人という意味も、掘り返してみればさまざまな意味が後からつけられては補正されているけれど、始めた動機はぼく自身のリハビリ。 2022年の春、拠点を移すと同時にぼくは車で交通事故に遭ってしまった。 軽めの追突だからとそう重く受け取ることもなかったのだが、事故後から日を追うごとに不調が訪れた。 よくあるむち打ち、そして最大の

すぐれた芸術作品は、人の心を深く傷つける|手と仕事#13

『手と仕事』が始まってから8ヶ月が経った。 この8ヶ月の期間、たくさんの作り手さんに出会って、熱い想いも素敵な作品もこの作品にかけた時間も、本当に多くの方の手を撮ってきた。 そうやっていろんな想いを見てきたからこそ、時折見せるその人の手や顔が素敵で、思わずぼくは息を呑む。 一つの金属棒から指輪を作り出したり、地元産の製材から木工作品を作り出しり、普段はきっとここに人はいないはずの場所にぼくは立ってシャッターを切る。 切るたびに変わっていくその作品たちを見てぼくはね『し

100%でやれば結果はいつか出るし、見てくれる人はいるよ|手と仕事#3

【100人の手と仕事】をはじめてからはただただ、その人の動きが綺麗で、気持ちがまっすぐで、純粋で、ぼくは羨ましかった。 だから、だれよりも見ていたかった。 誰よりもちかくで熱を感じたかった。 __________________________. 『見ている世界と考えてる世界と生きてる世界が、なんというかキラキラしてるんですね』 とある作家さんがぼくの写真を見て、こう言ってくれました。 始めましての方でしたが、すごくぼくの心を震わせてくれました。 【1

まるで旅でもしてるような、|手と仕事#1

つい先月のこと ぼくのカメラマンとしての心を 一心不乱に突き動かす企画が始まった 「ものや空間をつくる人、つくる手」 にピントを当ててアトリエや工房 活動されている場所にお邪魔して撮影する 【100人の手と仕事】   撮影開始がちょうど1ヶ月前の8月23日 始まれば怒涛怒涛、波のように押し寄せる問い合わせのDMにたじろぐぼくをよそに、カレンダーはあっという間に予定がびっしり。   カフェの営業もしながらなので なかなか思うようにいかない日もあったけど ようやく20件ほどの撮