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2020.6.5 言葉にするのがむずかしいこといろいろ

今日は夕方から、読みかけていた「幻獣ムベンベを追え」を読んだ。あとがきまで全て読み終えた。

若くバイタリティ溢れる早稲田大学探検部がコンゴに存在するテレ湖に棲むと言われる幻獣ムベンベを探しに行くノンフィクション冒険小説。

思い付き実際にコンゴへ行くまでの過程も面白く、ムベンベを探索するジャングルでの生活のレポートもおもしろい。普通の人には無理だろと思うようなことも、金や技術のせいにせずとにかく生命力というか青春の力でやり遂げてしまう。気持ちのよい文章にも惹かれる。

でも、一番心に残ったのは、テレ湖へ着いてすぐにマラリアに罹患し滞在中ずっと病床にあってムベンベ捜索の活動はほぼ何もできずに命がけで帰還した部員の言葉だった。

人生とはなにかを彼は冒険の中で知ったのだと思った。

感動して、Twitterに感想を書こうとして開いたところ、拉致被害者の家族会元代表の横田滋さんが亡くなられたことを知った。

様々な意見が飛び交い始めていたので、そっとSNSは閉じた。

もし私が家族を奪われたとしたら、取り返せる可能性が少しでもあれば、手段を選ばず何でもするだろうと思う。でも、日本が安全保障を強化する為に軍事力を拡大することが最善の手段だとは思わない。

北朝鮮がああいう国になったことに、日本は十分な責任があるのだから、もっと昔に反省したり語り合ったりするべきだった。それを放棄して何とかの一つ覚えで、「テロに屈しない」と青いバッジをつけた政治家は口ばかりだ。

経済を優先し、武器を作り続け、上から目線で他国をばかにしているうちに、そのしわ寄せはまた罪のない子供が負うことになる。その子は私の子どもかもしれない。

そういうことが一瞬で頭をめぐったけど、言葉にするのは難しかった。


今日の午前中に見かけた、1912年生まれの作家が南京事件を扱った小説「城壁」は読みたいと思った。解説が文学通信のブログで読めるが読み応えがある。作品の試し読みもできるけれど、精神が削がれそうだった。玉ノ井や農村で買った女の話をするところなんか当時の感覚がわかる会話。

https://twitter.com/chatani_muji/status/1268763618180337666?s=21


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