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オランダ移住2ヶ月。うちの小さな事件に思うこと。

オランダに家族で移住して2ヶ月が経ちました。

ちょうど2ヶ月前の今日、今住まう家に越してきたんだな〜。まだまだやることもあり、しみじみするほどセンチメンタルになれませんが、まあとにかく2ヶ月経ちました。

そんな今日、とある小さな事件があり、そこから多くのことを感じたのでシェアしたいと思います。

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今日の午後5時ごろ、買い物から家に帰ってきた時のこと。

あれ?

裏庭の塀が穴だらけ!

遠目からでもわかります。

「なんなんだ!これ!」

うちの裏庭の塀が。。。

塀は板を継いで作られているのですが、所々の板が取れてしまっていて、まったく塀の役割を果たしていません!

「家を出る時にはなんでもなかったのに。。。」


その時、うちの子どもたちが

「〇〇と〇〇だ!(近所の子の名前・仮にAとBします。)今逃げていくのが見えた!」

と叫びました。


塀を見ると、もう笑っちゃうほど壊れていて、いたずらだとしたら度が過ぎているなと思いました。

子どもたちによると、AとBは以前も面白がってサッカーボールでうちの塀を壊して遊んでいたと言うのです。

でもまだうちの子はオランダ語を自由に話せません。だから注意できなかったと。


まずは事実確認。

AとBに話を聞いて見ることにしました。

子どもたちにAとBを連れて来るように言いました。

AとBに

私「あなたたちがやったの?」(英語)

AとBはニヤニヤ笑ってます。

英語はわからないと言う意味でしょうか。遊びの延長だと思っているのでしょうか。

これではラチがあかない。意を決してカタコトのオランダ語で「これはあなたたちがやったの?」と聞きました。

すると途端にオランダ語でたくさん話し始めました。

サッカーで普通にやってたら壊れちゃったんだよ、そんなにボールを当ててないのに、。。。。たくさんの言い訳?申し開きが出てきます。

私も全部のオランダ語は理解できません。

なので、私の思いを真面目に伝えました。

「この塀は強くないよね、わかってるよね」

「うん。」

「この塀はあなたたちのゴールじゃないよね」

「うん」

「私は冗談を言ってるんじゃない。遊びで壊していいものじゃないよね」

「うん」


知ってる単語を並べて一生懸命に自分の思いを伝えました。

すると、

初めはニヤついていた彼らも段々と表情が変わり、最後には下を向きながら小さな声で

「sorry」

と。


彼らも最初からわかっていたんだなと思います。

やってはいけないことだと。でも塀が古くて壊れやすくて、ボールを当てたら壊れるのが面白くてやってしまったんじゃないかな・・・。想像はつきます。

でも言うことは言わないと。


言うべきことはその場で言う

ということはこの2ヶ月で私が学んだうちの一つです。

日本にいるときは、言わずにいたこともたくさんあります。

でもここでは言わないことで、うまくいかないことがたくさんありました。

今でもどこまでいうべきか、探り探りです。

でもオランダでは「言わないこと」に美徳はありません。

むしろコミュニケーションを避けている、否定している、と思われるのかもしれません。

本来、人は皆違うもの。違う価値観やバックグラウンドがあるのだから、何か事件や意見の相違、問題があった時には忌憚なく話し合う。という考え方?なのかもしれません。

(日本は「常識」や「これくらいわかって当然」という前提条件があるかもしれませんね。その場合、いちいち言わなくてもわかるでしょう、となりますよね)

何か問題があれば、積極的にコニュニケーションすることはむしろ歓迎されているように感じます。

とは言っても私のオランダ語もまだまだヨチヨチ歩きの赤ちゃん状態です。

だけど、言語のことを挙げても

本気で気持ちを込めて話せばカタコトでも通じる

とわかりました。

言語はできるようになるまで話してはいけない、と思ったら大間違いで、どれだけ伝えたいことを言語に乗せられるか。

この2ヶ月でそう学びました。

もちろん、流暢に話せたらもっともっと共有できるものがあるでしょう。ただ、カタコトの私にでも共有できることはあります。

言葉が違っても、心の底に流れている部分は共有できると思います。

逃げずに胸襟を開いて、知りうる限りの単語を並べていく。外から見たら決して綺麗な姿ではないかもしれない^^;

でも、私はあなたとコミュニケーションしたいです、と全身で表現したら。。。きっと突破口は見えるはず。


雨降って地固まる

今日起こった小さな事件を通じて思ったことを書いてきました。

その後の話ですが、壊れた塀を見て、

私「この塀を直さないといけない。でも私はハンマーや釘を持ってないから、あなた貸してくれる?」

AとB「いいよ!」

と言って、家からハンマーやねじ回しを持ってきてくれました。

壊してしまった負い目があるのでしょうか。

一緒に塀を直し始めました^^;

でも釘が錆びていて、うまくいきません。しばらくトライしていたところ、Aのお父さんがやってきて、

「大丈夫?手伝おうか?あ、ドリルがいるね、電動ドリルを持ってくるよ」

と言って自分の子どもがやったことを謝罪しました。

電動ドリルのおかげでサクサク作業が進み、塀は以前より丈夫に生まれ変わりました!

Aは自分で親に事の成り行きを伝えたんだな。自分が壊してしまったことを親に言えるなんて、勇気あるな。と家族で話しました。


その後、夕食中に玄関のベルが鳴りました。

誰だろう?と思って外に出てみると、今度はBがお父さんと一緒にドアの外に立っています。

Bのお父さんは

「今回はうちの子が塀を壊してしまってごめんなさい!」

ってすごい勢いで話し始めました。

そして

「どうぞこれを受け取ってください」

とワインを持ってきました。

これには驚いて、

「いいです、いいです、もうBとは話し合いをして、謝罪の言葉もありました。全て終わったことです」

Bのお父さんは

「でもこれは大変なことです。これは許されることではありません。弁償するので金額を教えてください」

とすごい勢いです。なんでお父さんはこのことを知ってるんだろう?

聞いてみると、帰りが遅かったので理由を聞いているうちに今日の事件がわかったらしいです。

この調子だとBは相当お父さんにしぼられたんじゃないかな〜(^_^;)

そこで、お父さんには

もうすべて終わったこと、Bは初めは遊びと思っていたけど、話し合いのうちに自分たちのしたことを理解して謝ったこと、修理は完了してもう大丈夫なこと

を伝えました。

そうしたら納得?したようでやっと笑顔が見えました。

そしてBのお父さんにも会えてよかった、と伝えました。

案外、近所に住んでいても会えることは少ないものです。子どもたちが繋いでくれた縁です。こういうことから挨拶ができてよかったなと思います。

お互い「これからもよろしくお願いします」

と握手をして別れました。


移住2ヶ月のまとめ

この2ヶ月、思い出せないほど、いろいろなことが毎日発生しました。

その度に一つ一つ、クリアしてきました。

まだクリアできていない途中のものも結構ありますが(^_^;)

本当にたくさんの人様のお世話になりながら、無事に生きています^^

初めのうちは、クリアしなければいけない毎日がストレスでした。

英語もネイティブではない。オランダ語なんて言うまでもありません。

しかし、非日常も毎日続けば日常になります。

メンタルも少しづつ丈夫になっていくでしょう^^


さて、2ヶ月立って、これから少し欲張りを言えば、

あらゆる出来事、時代に対応できる頑丈なメンタルと

相手との違いを認める伸びやかな心

を手に入れること。

そして毎日に感謝して楽しむこと。


それが今の目標です。

さて、3ヶ月目にはどうなっているのでしょうか。。。


それでは!

doei!












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