【読解力】相手が求めている回答とは?

会社などで、仕事を依頼する時や依頼されるケースは数多くある。
それは社内、社外問わず頻繁に起こっている。
社会で生きている以上一人では生きられない。そのため他人に頼らなければならない。

ここで重要な能力は、コミュニケーション能力であろう。相手が何を求めていているのかを感じられる能力。また自分自身の気持ちもしっかりと伝え、相手の望むものもをしっかりと渡せるようになる必要がある。

社内でこんなことがあった。

北さん(仮名)さん宛にAの仕事案件でユーザー様から急ぎの電話問い合わせがあり、回答を迫られていた。この案件で以前より内容確認をお願いしていた南さん(仮名)に進捗を確認するため、口頭で聞いていた。「南さん、Aの件って完了しましたか?」この時点で電話は保留状態、つまりユーザー様に待っていただいている状態だ。南さんはこの質問に対してこのように回答していた。「Aの件はメールしてますよ」こう答えた。少し空白があり、北さんは「そうですか。。。」と期待の回答ではなかったようで、メールを確認してAの件が完了していることを確認し、ユーザーへ完了報告をしていた。

今回の案件で3点、勉強させられたことがあった。

1.北さんが求めていた回答は何であったのか?
2.南さんの返答方法について
3.北さん・南さんが一番重要視しなければならないポイントとは

1、北さんが求めていた回答は何であったのか?

まず気に留めなければならないのが、北さんがどのような回答を求めていたのか、背景をしらなければならない。「Aの案件が完了しているかどうか」「YesかNO」の返答が欲しかったと推測できる。なぜなら電話口で大切なユーザー様が回答を待っているからだ。完了しているのか、していないのか、その解答だけでよかったが、返ってきた回答は「メールを見てください」との回答であった。これは明らかに南さんの読解能力が足りていない。状況判断ともいうべきか、相手が何を求めているのかを判断できていない。

2、南さんの返答方法について

では、南さんの返答は本当に不正解であったのであろうか?南さんは確かに状況判断を誤ったかもしれなが、北さんの質問にはちゃんと回答している、「Aの案件が完了しているか?」との問いに「メールで回答している」つまり私の仕事は完了していますよ、報告は済ませていますよとしっかりとメッセージは伝えている。この場合、北さんが南さんに即答して欲しい時は、「今ユーザー様に回答しなければならないので、Aの案件がどうなっているか今教えてもらえますか?」と丁寧に南さんに伝える必要があったと思われる。

3、北さん・南さんが一番重要視しなければならいポイントは?

双方、考え方、伝え方が異なることを理解し認めあったうえで何を重要視しなければならなかったのか?一番優先にしなければならいのはやはりこの場合、ユーザー様への早急な回答であろう。今回のケースでは、①北さんから南さん、②南さんから北さん、③北さんのメールチェック、④メール確認後の回答と4ステップがある。ユーザー様へ4ステップ分の時間を待たせたことになる。もしも、もしも北さん・南さんがユーザー様目線に立ち、お互い読解力があれば、北さんからの質問で南さんは即答し、電話回答の2ステップになったはずだ。

流れはこうだ、「南さん、今電話口で大事なユーザー様よりAの案件の回答をしなければなりません。Aの案件の進捗を今教えてほしいです。」「北さん、Aの案件は完了しております。ユーザー様へ完了していると回答をお願いします。」とてもスムーズかと思います。北さんは南さんが答えやすいように、南さんは北さんが回答しやすいように返答しています。双方がユーザー様目線になったので同じ方向を向くことでより歩みよれたように感じます。

これから大事になってくるのは、同じ目線になれる目標設定とお互いの意識確認。プラス日常のコミュニケーションである。

これらは、一日二日ではできるものではない。毎日毎日積み上げていくもので、いかに相手を思いやれるかが重要である。

意識して行動できるか、考えないで行動するかで仕事場の雰囲気・スムーズな業務が改善されるのではないだろうか。



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