命をつぶしたあなたへ。

今年もマンションにツバメの巣を見つけた。
小さな巣に雛がたくさんいた。
そして今朝、ツバメの巣が壊れていた。
まだ、雛は巣立っていないのに。

巣立ち前に巣を撤去すると
鳥獣保護法違反になることを知らないのか。

オーナーチェンジの前はこんな事はなかった。
管理会社だろうか。
いや、違う。
プロなら撤去をする。
明らかに巣は無造作に壊されていた。
それも、半分以上残ったままだ。

(巣の下の駐車場は誰が借りているのだろうか…)
悪いことしか浮かばない。
言葉で書いてはいけない単語ばかりが心を圧した。

昨日まで(子育て頑張れ！)と声をかけていた
ツバメの家族はもういないことだけが事実だ。

オットさんは
昨年のようにツバメの巣が壊されないために
駐車場を綺麗に掃除していた。

朝晩、ペットボトル等を持ってスッと出かけて
10分ぐらいで戻ってくる。
彼はひとことも言わなかったけれど、私は気づいていた。

ツバメの巣が壊されていたのを聞いたのは
オットさんからだった。
どんな気持ちで私に伝えたのかと思うと
辛すぎる。

大切なものは、人それぞれだけど
命より大切なものってあるのだろうか。

卵からかえって巣立ちまでは20日前後。
多分、あと2週間ぐらいで巣立ちだったと思う。
待てなかった？

ツバメの親は　
巣があった場所といなくなった雛を
何度も何度も　行ったり来たり
確認をしていた。

切なさと、怒りと、情けなさと、悔しさと。
胸が苦しい。