セーヌ川にサメが!今観るのにピッタリの映画、『セーヌ川の水面の下に』感想
ストーリー
海洋生物学者のソフィアは太平洋に生息する巨大ザメを追跡調査していたが、そのサメに襲われて夫や仲間たちを殺されてしまう。3年後、パリで暮らすソフィアのもとに若き環境活動家ミカが現れ、ソフィアたちを襲った巨大ザメがセーヌ川にいることを知らせる。折しもパリでは、トライアスロン世界大会の開催が目前に迫っていた。さらなる惨劇を阻止するべく、セーヌ川を管轄する水上警察と協力して巨大ザメの調査に乗り出すソフィアだったが……。
監督
ザヴィエ・ジャン
出演
ベレニス・ベジョ、ナシム・エリス
レア・レヴィアン、アンヌ・ マリヴァン
感想
パリオリンピックが開催中の今こそ観るべきサメ映画!!
大袈裟抜きにサメ映画の新たな傑作!…
近年のサメ映画最高傑作にして、監督ザヴィエ・ジャンの最高傑作!
ザヴィエ・ジャン監督、『フロンティア』や『ヒットマン』、『ディヴァイド』、製作総指揮を務めたゾンビ映画『ザ・ホード 死霊の大群』など大傑作とまではいかないにせよ、忘れ難い作品を多数残してきたフランス人映画監督。
近年は『ギャング・オブ・ロンドン』のエピソード監督を経て、アクションを撮る腕前が『ヒットマン』の頃と比べると格段に上がっており、今年5月に日本で公開された新作『FRANG/ファラン』は『ザ・レイド』や『シャドー・オブ・ナイト』に匹敵する残虐格闘アクション映画でめちゃくちゃ面白かったです。
ジャンルは違えど、1年に2本もザヴィエ・ジャンの新作が観られて嬉しいですが、本作『セーヌ川の水面の下に』にはちょっと無視できない事情が…
実は本作、"セーヌ川に人喰いナマズが現れる"という別作品の脚本と酷似していると訴えられているそうで、最悪の場合、Netflixから配信停止になる可能性があるとのこと…
映画における"盗作の疑い"は決して珍しいことではなく、過去にもギレルモ・デル・トロの『シェイプ・オブ・ウォーター』がピュリツァー賞作家ポール・ジンデルの息子から父親が手掛けた舞台劇とストーリーが似ていると訴えられたり… 『シェイプ・オブ・ウォーター』の場合は完全に言い掛かりだったそうで、特に問題は起きなかったそうですが、本作『セーヌ川の水面の下に』はどうなるか…
最悪の場合は観たくても観れなくなってしまうかもしれない… なので観れる内に絶対に観ろ!!これは僕個人の考えですが、ナマズよりもサメの方が絶対良いに決まってる!!
それにこの"事情"を頭に入れた状態で観ても、本作はめちゃくちゃ面白いです!
出し惜しみせず冒頭からサメの暴れっぷりを見せてくれるのが嬉しい。サメがいることをなかなか信じてもらえず という『ジョーズ』を初めとしたパニック映画のお約束を入りつつ、現実の海洋汚染やサメや魚が直面している危機など社会問題にも触れている。でも説教臭くはない、このバランスもお見事。
非常に丁寧な作りで、真面目なサメ映画から一旦、こういう映画を見慣れた観客ほど驚愕するであろう物凄いラスト、唸りました〜!
フランスのセーヌ川にサメ というルックの新鮮さも良い!
また こういうが好きな人たちが一番観たい阿鼻叫喚の地獄絵図が2度も用意されているサービス精神。しかもサメを保護するためにそれ以外は眼中なしな小便臭い環境保護活動家たちも痛い目に遭うのも観られるのでニッコリです!
死者数は多めながら、ゴア描写はそこまでキツくはなく、むしろ程よいゴア描写でとても上品な印象です。
これぞ僕が観たかった『MEG ザ・モンスター』であり、僕が観たかった『ジュラシック・ワールド』シリーズの終わり方をまさかサメ映画で観られる日がやって来るとは…
あまりにも面白かったので、2回連続で観てしまった…笑
ザヴィエ・ジャン監督
続編製作お願いします!!!
ナマズなんかに負けるな!!
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