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お財布に優しい 着物の楽しみ方 part1

40歳になったら、毎日和服で過ごそう。
だって毎日何を着たらいいか分からなくなりそうだから。

小学生だったわたしは、本気でそう思っていました。
何の影響でそんなことを考えていたのか、さっぱり思い出せないですが、それほど40代は遠い未来の大人の姿だったようです・・・。

ふと気づけば、その40代も遠くない未来になってきた昨今、毎日ではなく時々ですが、わたしは自分で着付けて、お着物を着るようになりました。


元々、和装やお着物は好きでしたが、着る機会は気合いが入ったハレの席か、年に1度の浴衣くらい。もっとお着物を着たい!と、改めて思うようになったきっかけは、2018年春から始めた茶道のお稽古でした。

せっかくだから、お着物で茶会に出られるようになりたい。
でも、高価なお着物には手が出ない。何から準備したらいいかもわからない。でも、やっぱりお着物が着たい!!!

というわけで、思い立ってから現在まで3年に渡る、わたしのお着物珍道中のお話を今日はお届けします。


確かに、お着物を着てみたい。素敵だと思う。
けれど、周りに着る人もいないし、なんかよく分かんないし、いろいろめんどくさそうだし、着付けを習いに行ったら買わされそうで怖いし・・・。
何より、ものすごくお金がかかりそうだし!

そんなイメージ、ありませんか?
ですよね。ものすごくよく分かります。わたしもそう思っていました。
でも創意工夫とちょっとのコツで、お財布に優しく無理なく、お着物は楽しめるんです。

2021年、なんか新しいことがしてみたい方、出かける機会の少ない今のうちにお着物を着られるようになってみたい!と思っている方の参考になったら嬉しいです。
ちなみに男性もベースは同じ感じだと思うので、ご興味あればぜひお読みください。むしろ男性のほうが着るの楽だし、楽しい&超絶素敵ですよ~。


最初の一歩は、情報収集から


お着物には、洋服と同じで、着ていくTPOに応じたバリエーションが存在します。”格”とよばれるものです。ハレの日のものから普段着まで幅広くあります。
洋服のように、見た目ですぐわかればいいですが、そんなに差がわからなかったりもするのが、お着物の世界をとっつきにくくしてる理由の一つかも。

同じように、帯にもTPOがあり、合わせるお着物との”格”が同じくらいになるようなバランスが大事です。お着物よりデザインがはっきりわかりやすいから判別しやすいかな。デザインや色合わせの相性も大事ですが、お着物と帯の格が合っていることが結構大事です。

素材も、正絹(しょうけん)=シルク100%だけではなく、綿の糸から織って作られる紬(つむぎ)や麻、ウール、洗濯機でも洗える化繊まで、季節やTPOに合わせて使い分けます。
素材同様、暑い夏は薄手の夏用の着物、寒い季節は裏地付きで、など、裏地あり/なしも使い分けます。

もうすでにめんどくさいかもしれませんが・・・これらの事ばかりは、基礎中の基礎の基礎情報。よく出る単語です。

まずわたしは、お着物の世界の語彙を増やすような感覚で、『七緒』などの雑誌や、初心者向けのお着物本、日常でおしゃれにお着物を着こなしている方のスタイルブックなどを、全てメルカリで探して買いました。

こちら、全て私が参考にした本で、おすすめです。


ちなみに、茶道のお着物はまたちょっと別ルールが。
そのためにこちらも参考にしました。


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夏は暑いから、まずは冬だけ

そうなんです、思いきってまず、寒い季節にのみ、お着物を着る前提にしました。夏は夏のお着物と帯、小物やインナーも夏用が必要です。そして汗をかくのでお手入れも超大事!

でも、これでめんどくさくなってお着物が嫌になっては身も蓋もないので、まず潔く諦めました。浴衣があるし。

冬の着物は、裏地がついてる”袷(あわせ)”です。
また、お着物の上から何か羽織るものが必要ですが、手持ちのウールやカシミヤのストールで全然代用できちゃえるので、急いで探すことはしませんでした。

その代わり、寒すぎるのは耐えられないのと、シルエットの流行もなく長く着られるであろうことから、早々にお着物用の真っ黒なコートを購入しました。
アンゴラとカシミヤの、いかにも良さそうな、ふわっふわなやつ。
黒だと質の良し悪しが目立ってしまうので、思いきりました。これは買って良かったです。洋服の時も着られそうなデザインで、実際に着ています。

そして、いまわたしが持っている全てのお着物アイテムの中で一番高価なのが、なんとこの黒いコートです!新品ですよ。お店で買いましたよ。

そのお値段、税込5万円くらい。

決して安くないです。が、お着物より帯より、コートが最高値なのですよ。
そうなのです、お着物も帯も、皆さまが想像しているより、ずーっとお安く買える世の中なんですよ、今!!!

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むしろ素敵な リユース着物の世界

なぜコートより安く買えるお着物や帯があるのか・・・。
そう、リユースだからです。そしてありがたいことに完全に買い手市場です。

ここにわたしはお値段以上の、何ものにも代えがたい着物の魅力があると思います。
ステキすぎるのです、リユース着物が!!!
しかもこれって見事にアップサイクル。楽しくてサステナブルなんです。

着物&帯探しの参考にしたのが、こちらの本。
”悉皆(しっかい)”とは、着物にまつわるいろんなお手入れのことをしている専門店です。

具体的にどんな着物や帯を、どこで買ったか、というお話しは、後ほど。

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洋服と同じで、足元とインナーが大切

お財布に優しく、と題しましたが、”安物買いの銭失い”にならないよう、最初にここだけはお金をかけとくほうが良い!と思った個人的なポイントが、コート以外であと2つ。草履肌襦袢&長襦袢、つまりインナーでした。

■なぜ草履?
どんなに素敵でも、履いてて足が痛くなくなった靴は、きっともう履かないですよね、痛いから。
草履も同じです。痛くなったら、もう次の”お着物でお出かけ”が憂鬱に。
めんどくさくなってしまって、きっとフェードアウトです・・・。
(どんだけめんどくさがりなんだ、とお思いでしょうかw)

逆に、デザインもお気に入りだし、どこまででも歩いていけそうなくらい快適に履ける靴だったら。それだけでもうお出かけが楽しみになりますよね。

草履にも快適に履けるものが存在します。雑誌『七緒』や、茶道で一緒にお稽古している方々におすすめを聞いて選びました。


■なぜインナー?
これも洋服と同じです。シルエットに影響しますし、お着物は重ね着や小物合わせを楽しむおしゃれなので、インナーは超重要なのです。
これも雑誌などで便利なものを選びました。

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便利アイテム&使えるものはフル活用!

本を参考に、使えそうな便利な小物は厳選して導入。
主にネット通販でポチリました。便利な世の中ですね。

例えば、伸縮性があって足が痛くなりにくい足袋。
足袋の下に履けるハイソックスタイプのあったか靴下。
お着物に合わせて袖の長さを変えられる!便利なインナー などなど。

でも、よくよく見ていると、洋服用の小物がそのまま使えそう?というものも。わたしも薄手のハラマキやレギンスが大活躍しています。代用できるものは、わざわざお着物専用品を買わなくても全然大丈夫ですよ!

その他、こんなものがあるんだ~と、情報収集がてら時々のぞいているのが、こちらです。


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お着物は、まさに”着られるアート”です。
展覧会で眺めるのも楽しいですが、自分で着られるともっと楽しいですよ。

ただ、すでに世の中的には大人な年齢。いきなり自己流の勢いだけでは着られません。やっぱりまずは郷に従う、型を覚えることから始めました。(お茶のお着物なら尚更なもので…)

めくるめく、お財布に優しいお着物の世界。
part2に続きます!!!

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