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観てきた!ピーター・ドイグ展 at 東京国立近代美術館

前売りを買って楽しみにしていたものの、臨時休館・・・
海外作品なので、もしやこのまま終了?と心配していましたが、6月、待望の再開! やっとやっと、展示室で作品にお会いしてきました!

場所:東京国立近代美術館(東京・竹橋)
会期:2020年6月12日(金)再開〜10月11日(日)
時間:10:00~17:00 ※入館は閉館の30分前まで
休館:月曜日


◎観に行こうと思ったきっかけ

会期前に美術館で手に取ったフライヤーの、このなんとも優しい雰囲気の作品にひかれて、でした。
ポスターやチケットなどなど、この展覧会のメイン作品のようですね。

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《ガストホーフ・ツァ・ムルデンタールシュペレ》2000-02年、油彩・キャンバス、196×296cm、シカゴ美術館蔵


わたしはお名前を初めて聞いたくらい、どんな作家か全く知らなかったのですが、だからこそ、”イギリスが誇る現代の「画家の中の画家」日本初個展”のコピーが気になって、観てみようかな~と軽い気持ちで、前売り券を買いました。

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◎そもそもピーター・ドイグさんってどんな人?

1959年、スコットランドのエジンバラ生まれ。カリブ海の島国トリニダード・トバゴとカナダで育ち、1990年、ロンドンのチェルシー・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザインで修士号を取得。
1994年、ターナー賞にノミネート。2002年よりポート・オブ・スペイン(トリニダード・トバゴ)に拠点を移す。
同世代、後続世代のアーティストに多大な影響を与え、過去の巨匠になぞらえて、しばしば「画家の中の画家」と評されている。

Eテレ「日曜美術館」で対談を拝見したとき、作品の雰囲気からも勝手に想像して、なんとなく40代くらいの方かと思ってましたが、現在61歳ですか!

もう20年近く、カリブ海に浮かぶ島であるトリニダード・トバゴを拠点に活動されている、とのことで、最近の作品は、色というか雰囲気に、どことなく南国っぽいおおらかさや、夏っぽい開放感を感じました。

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◎どんな展覧会?

ピーター・ドイグ(1959-)は、ロマンティックかつミステリアスな風景を描く画家です。今日、世界で最も重要なアーティストのひとりと言われています。
彼は、ゴーギャン、ゴッホ、マティス、ムンクといった近代画家の作品の構図やモチーフ、映画のワンシーンや広告、彼が過ごしたカナダやトリニダード・トバゴの風景など、多様なイメージを組み合わせて絵画を制作してきました。

私たちが彼の作品に不思議と魅せられるのは、誰もがどこかで見たことのあるイメージを用いながらも、見たことのない世界を見せてくれるからだと言えるでしょう。
本展は、ピーター・ドイグの初期作から最新作までを紹介する待望の日本初個展です。絵画から広がる想像の旅へ、みなさんをお連れします。(特設サイトより)


何より会場に入って驚いたのは、作品のサイズ感!どれもこれも、高さ2m・幅3mみたいな、かなりの大型サイズです。

今の世の中、スマホやPCの画面で簡単に作品を観られますが、やっぱり印象が全然変わります!!!そして、このサイズの絵画に囲まれる体験って、実はあるようでなかなかないかと。
ぜひ展示室で、実際に観て、体感してほしいです。

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そうそう、会場内は写真撮影OKです。そして展示室内には、SNS投稿を促すアナウンスも。現代作家の展覧会ではだいぶ増えてきましたよね。

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◎naomin_0506的・気になった作品はこれ!

会場内は大きく分けて3部構成になっています。

(1) 1986年〜2002年頃までのトリニダード・トバゴ移住前の作品群
(2) 2002年以降のトリニダード・トバゴで手掛けた作品群
(3) 2003年~ サロン的活動「スタジオフィルムクラブ」ポスター群


わたしは特に、(2)のエリアのこの2作品が気になりました。
どちらもなんだか現実の景色じゃないような、夢の中っぽい感じが好きです。

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《ポートオブスペインの雨(ホワイトオーク)》2015年、水性塗料・麻、作家蔵


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《夜の水浴者たち》2019年、油彩・麻、作家蔵


この2作品、展示室内で横並びに展示されていて、この辺りでしばらくぼーっと眺めてしまいました。

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また、(3) のエリア、「スタジオフィルムクラブ」のポスター展示は、なかなか興味深かったです。

これは、ドイグさん自身が、友人と行っている映画観賞会の告知ポスターの展示。ドイグさんの解釈で、さまざまな映画作品が描かれています。

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全てのポスターには映画のタイトルが書かれたキャプションがついてます。
が!個人的には、いきなりキャプションは見ずに、まずは何の作品か推理してみると、二度楽しい!と思いますよ。

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何気なく眺めていると、邦画作品に遭遇して、お!っと思いました。

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◎音声ガイド&グッズは?

ドイグさんの作品の雰囲気にぴったり!だと思ったのが、女優・のんさん起用の音声ガイド。ご興味ある方はぜひ会場でレンタルしてみてください。

ちなみに、のんさん、いまEテレ「100分de名著」に、『モモ』の朗読で出演されてます。こちらも素敵なのでぜひぜひ~


また、今回のグッズは、展覧会の臨時休館中にオンラインで先行販売されていました。現在も図録などが購入できますので、会場で買いそびれた場合はこちらでぜひポチりましょう。


ちなみにわたしはドイグさん作品と全く関係ない、ポストカードのマットフレームなるものを初めて見かけて、思わず買って帰りました。

そして、東京国立近代美術館のミュージアムショップで買った、長谷川潔さんのポストカードをセット。フレームが主張しなくて良いです。
これ、予想以上に良いので、またnoteの別記事で書きたいと思います。

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ちなみにちなみに、美術館のミュージアムショップなら、チケットなしでもドイグさんグッズが一部購入できますよ。のぞいて帰ってみてください。

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◎8月中は大学生・高校生の本展覧会観覧料が無料!

すでに今日は25日ですが・・・
8月中は、大学生 ¥1,100・高校生 ¥600の観覧料が、無料です!学生証を持ってぜひ!ちなみに中学生以下は、8月以降もいつでも無料です。

わたしが出かけた日も、大学生や高校生っぽい子たちが、グループで観に来ている様子を見かけました。
(無料だよってどこで聞いたのか取材してみたかったですが)

そしてドイグさん作品を観たら、ついでに収蔵作品展も!!!

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◎まとめ

この展覧会は、事前予約制ではありません。今のところ、当日券も販売している様子。でも、オンラインで事前にチケットを購入しておくのがおすすめです。
また、混雑状況によっては入館制限するそうです。お出かけの際は、事前に展覧会のページ美術館の公式ホームページをご確認ください。


出品リストが、特設サイトにも会場にも置いてなかったので、正確な展示点数がわかりかねますが、作品総数自体、そんなに多くありません。
ゆったり観ても1時間程で十分楽しめる程よいボリューム感です。

物理的に作品が大きいこともあって、その不思議な世界の中に飛び込んでいきやすいと思います。普段あんまり美術館に行かない、という方も気楽に楽しめる展覧会なので、ぜひふらりと出かけてみてください。涼しいですよ~

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