株式会社しかおい水素ファームの取組
北海道十勝総合振興局です。
令和4年7月、鈴木知事は十勝管内鹿追町にある「株式会社しかおい水素ファーム」を訪問しました。
しかおい水素ファームの水素は、家畜ふん尿から発生させたバイオガスから製造されており、これは国内初の取組です。今回は、その水素を活用した様々な取組などについてご紹介します。
鹿追町の目指す将来のすがた
鹿追町が将来像として掲げる「愛・夢・笑顔 あふれる未来へ ~支え合うまち♡しかおい~」を実現するため、これまでも基幹産業である農業を活かしたバイオガスプラントを核とした環境施策を推進しており、家畜ふん尿からバイオ液肥の製造、バイオガスを活用した発電、車両用燃料、余剰熱を活用したハウス栽培、水素エネルギーなど新時代の資源リサイクルの推進に取り組んだ結果、令和4年には環境省が選定する「脱炭素先行地域(第1回)」に選ばれました。
これからも、再生可能エネルギーの更なる有効活用を進め、SDGsが示す持続可能な国際社会の確立に寄与するとともに、脱炭素による地方創生を目指すこととしています。
水素を活用した様々な取組
乳牛1頭が1年間に出すふん尿から製造される水素の量は、燃料電池自動車が約1万km走行できる量に相当します。また、燃料電池が化学反応を起こし、電気と熱を生み出す際の発電効率は高く、CO2も一切発生しません。
鹿追町では、燃料電池自動車を町の公用車や町内の民間事業者の社用車として導入したり、農業で使用されるフォークリフトも燃料電池のものに更新するなど、町全体で普及に向けた取組が進められています。
本来は厄介者であった家畜ふん尿を資源として捉え、バイオガスを水素化するという先進的な試みは、道が推進するゼロカーボン北海道の実現にも資するものです。
今後の展開
これまでしかおい水素ファームでは、バイオガス由来の水素製造に加えて、水素ステーションでのFCVやフォークリフトへの水素供給、燃料電池発電などが進められてきましたが、今後も水素利用のさらなる拡大とそれに応じた水素供給能力の拡張を進めることで、再生可能エネルギーの地産地消を推進し、地元地域に貢献する企業づくりを進めていきます。
北海道では、鈴木知事が地域の創意工夫ある取組を直接お聞きし、道の施策に反映するとともに、広く発信していく「なおみちカフェ」を実施しています。
今回ご紹介した鹿追町でのなおみちカフェの様子は、以下のリンクからご覧いただけます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?