人手不足を克服して長く働いてもらう3つの秘策

「なんでこんなに毎日忙しいんだ ! 」
「いつになったら人手不足は解決するんだ」

そう思っていらっしゃる経営者の方は多いと思います。

バブル前の景気が良かった記憶がある人は、人材を募集すれば選べるほど応募があったと思います。もしかしたら、あの頃の時代はいずれ戻ってくるだろうと思われるかもしれませんが。
残念ながら、それはありません。
日本が移民を受け入れない限り期待しない方がよいでしょう。

こちらに日本の人口と働く人の数(生産年齢人口)の推移グラフがあります。


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棒グラフの山全体に注目してもらうと、2010年頃を頂点にして右側に進むほど下がっていますね。さらに、水色の帯を見てください。これは15~64歳年齢の人口です。つまり、元気に働ける年齢の人口です。これも右側にいくほど水色の帯の高さが短くなっています。人口全体も減っているけれど、労働人口もどんどん減っているのがわかります。

ちょっとショックだったかもしれませんね。人材不足はいつか解消する、という幻想をあきらめてほしいのです。そして、社員の数が少なくてももっと効率よく業務が回るようにするにはどうしたらいいか、と頭を切り替えていただきたいと思います。

業務の効率化をすすめつつ、正社員だけではなく、いろいろな背景をもった人たちを受け入れていかざるを得なくなると思われます。例えば、育児や介護をしながら働く人、副業をしながら働く人、短時間だけ働く人、高齢者だけど働く意欲のある人、外国人・・・などなど。

今までのように9時~5時までフルタイムで働く正社員だけを扱っていた時と、各自がそれぞれ違う背景(働く時間、働くニーズと価値観)をもつ人たちを扱う時では、経営者側の対応は大きく変わります。状況に応じて今後どのようにしてマネジメントしていくか、これがこれからの企業にとって大きな課題のひとつになると思われます。

この状況は経営者のみなさんにとって初めての経験かもしれませんが、私が経験してきたNPOや非営利組織の現場ではこういう状況は日常茶飯事でした。

例えば、
・常時人材不足
・活動する(働く)時間をスタッフが直前になって変更する。
・雨が降るとボランティアさんが約束をすっぽかす。
・子供が熱を出したから、とスタッフが途中で帰宅する。
・スタッフの親の介護が必要になったので、午前中だけ働きたい。など。

今までの働き方からすると「超ワガママなスタッフ」に見えますよね。

こうした状況の中で周りの協力を得ながら約10年間なんとか私は組織の運営(経営)をしてきました。不思議なことにその間やめる人はほとんどいなかったのです。むしろ「ここに働きに来るとストレスが消える」(笑)とスタッフが喜んでいました。

こうした過去の私の経験が「人手不足を乗り越えるコツ」としてみなさんのお役にたてると思います。

背景も働くニーズもバラバラな社員(スタッフ)を会社にとどめ「ここでずっと働きたい」と言わせる会社づくりの3つの秘策は以下のポイントです。

①事業をできるだけシンプルにし業務を効率化する
②何のため、誰のための会社か(組織のビジョン・ミッション)を明確にしスタッフと共有する
②経営者がスタッフをコントロールしない。スタッフに任せる

①~➂をそれぞれとても重要なので、また別の機会に詳しく解説したいと思います。

【ビジネス成功のための問い】
正社員だけでなく、いろいろな背景をもった人たちを受け入れていく準備はありますか?




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