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オランダの学校教育の特徴⑦<GIFTEDスクールの存在>

前回の記事では、オランダではホームスクーリングが認められていないということについて書きました。

オランダの学校教育の特徴⑤<ホームスクーリングは原則禁止>
https://note.com/naom_27/n/ndc7c9560ab9f

これは「教育の自由」が認められているオランダでは少し意外な一面とも取れるかもしれません。
教育の自由があるなら、子ども一人ひとりに合った教育を選んでも良いではないか。と思う人もいそうです。

しかし、オランダは全国的な教育水準を上げることで、
「オランダ全土の子どもたちが、きちんと学校に属さなければいけない」
というスタンスを貫いています。

ところで、皆さんは"Gifted child"をご存知でしょうか?

この"gifted"というのは、日本語にすると"才能のある"と訳されます。
"gifted child"は、例えば、IQ指数が極端に高い子どもたちや、ある分野において類稀な才能を持った子どもたちのことを指します。

実はオランダにはホームスクーリングはありませんが、gifted schoolはあります。一般的な学校の型にはまることなく、生まれ持った才能を伸ばしてくれる学校が用意されているのです。

政府のサイトにも、gifted childの教育についてのページがあります。

How does my gifted child receive education?
https://bit.ly/3fFN6T8

このサイトによると、gifted childのための学校は用意されているものの、その数は多くないためか、

一般的な学校で追加の教材を用意してもらったり、
授業の中でより先をいく質問や課題をもらったり、
レギュラー授業以外で、追加のレッスンをしてもらう

というようなやり方で、gifted childをサポートすることもできる。と書かれています。

しかし、教育者としては一般的なクラスの中でgifted childに適した教育を行うというのは至難の技ではないか。と思います。そもそも、一般的な学校に在籍している時点で、すでに窮屈さを感じているかもしれません。

私自身、実際にgifted schoolの学校視察に行ったことはないのですが、彼らがどのような教育を受けているのか、とても気になります。
これから先いつになるかは分かりませんが、知り合いに子どもをgifted schoolに通わせている人がいるので、今後詳しく聞いてみるつもりです。

話は変わりましたが...
gifted schoolの存在は、オランダが
「子どもの成長は千差万別、十人十色である」
ということを真正面から受け止めていることだと私は感じています。

gifted schoolの存在だけで十分ではないことは確かですが、全ての子どもたちが自分らしく生きる教育が、どの国にもあって欲しいものです。




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