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現地校(小学校)でTAを務めることになりました

こんにちは!しばらくnoteの更新が滞っておりましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?夏休み旅行記の記事も書きたいと思いながら、まったく書けないまま9月も終わろうとしています。汗

新学期開始早々は、日本やヨーロッパ周辺国から来られた方々をお連れして、オランダの小学校と教育施設を6校まわりました。人生初めての教育視察ツアーをアテンドし、しかもNSと呼ばれるオランダの国鉄がその期間中ストライキを起こし。笑 てんやわんやでしたが、無事全ての学校を巡ることができたので、やれやれでした…!


一歩踏み出したいと思っていた2022年

オランダでの生活もだいぶ慣れてきた2022年。この年は一歩踏み出す1年にしよう!と決めていました。そのうちの1つが、今回初めて企画した教育現場視察ツアーだったのですが、もう一つ「できたらいいな」と思っていたのが、オランダの現地校にボランティアやTAとして入ることでした。

オランダの初等教育や高等教育(インターを除く)で正式に仕事に就こうと思うと、オランダ語力が必要になります。ここ数年でB1までの2つのオランダ語コースを受講した私ですが、まだまだ全然、自信をもって読める、話せるというフェーズには至っていません。以前は「言語にフルコミットしようか?」と思っていたのですが、学校を視察したり、文章を書いたり、オンラインでお話しする場を企画運営したり、学校視察の方々にアテンドしたり。もちろん「欲深い!」と言われればそうなのですが「自分がやりたいこと」を中心に置いて生きることが「私らしくいられること」に繋がっていると感じている私としては、自分のやりたいことも続けながら、オランダ語もなんとか…という道を探っていました。

現地校にCV(履歴書)を送ってみました!

そして見つけた道が「ボランティアで現地校に入る」という道でした。でも、オランダ語が学習言語の学校にオランダ語が十分に話せない私が入っても授業の邪魔になるだけです。そこで考えたのが「バイリンガル教育」を行うオランダの現地校でした。

これまでバイリンガル教育を行うオランダの現地校を2校訪れていたのですが、私が元英語教諭というのもあって、その在り方にとても面白さを感じていました。オランダのバイリンガル教育は世界に誇れるほどのものだと政府のリーフレットから読み取ることができましたが、実際にそれがどのように行われているのかにはとても興味がありました(オランダは世界で最も第二言語としての英語を流暢に話す国だと言われています)。

そこで、私の住む地域でバイリンガル教育を行なっている小学校にCV(履歴書)と日本の教員免許証をオランダのものに書き換えたものを送り、私の教育に対する思いの丈を書いて校長先生に送りました。

是非来てください!とのお返事をいただき…

数日後、校長先生からめちゃくちゃテンションの高いメールをいただき、「是非会ってお話しをしましょう」と言っていただきました。学校教育としてはまず「人」を見なくてはいけないのは当然のことですが、それと同時に簡単な面接をするつもりだというのはすぐに分かりました(そしてちょっとドキドキしていました。笑)。

校長先生はとても明るい女性の方で、私が到着すると満面の笑みで迎えてくださり「学校を案内させてね!」と、学校の施設とクラスを一通り見せてくださりました。そしてカジュアルなインタビューが始まったのでした。

私が何故オランダに来たのか、オランダで何をしているのか、家族のこと…など一般的な質問もありましたが、
「教師としてのあなたはどんな人間か」
「教室でのあなたの指導スタイルはどのようなものか」
「子どもたちと関わる時にどんなことを大切にしているか」

というようなことも聞かれました。

他にも、まさしく「人」を見ていると感じるような質問ばかりで、管理職が教職員の何を見ているかということがわかったような気がします。

また、この小学校がどのような特徴を持っているか、校長としてのビジョンや展望、教職員の働き方やチームの在り方についても丁寧に話してくれました。

「オランダでは教員不足が続いているのは知っている?でも、学校に入る人は"誰でも良い"訳ではないの。あなたからメールを受け取った時、"英語が話せて、しかも教育のバックグラウンドを持っていて、ちゃんと免許もあるなんて!これは神様からの贈り物に違いない!!"と本気で思ったのよ!笑」

と、笑顔で話してくれました。その言葉がとても嬉しかったです!

じゃあ、来週からいけますか?

一通り話終わると、校長先生は「では、来週から来れますか?予定を聞かせてください!」とおっしゃり、来週から始めることにしました。

「他にも仕事があるので、週1日からでも良いでしょうか?」
と言うと、

「もちろん!1日でも来てくれるだけでとても助かります!とりあえず週1日で様子を見て、今後どうしていくか一緒に決めていきましょうね!慣れてきて居心地の良さを感じたら、もっと日数を増やしても良いし、もっと本格的にやりたいということであればそういったオプションも考えます。でもまずはこの学校に居心地の良さを感じるかどうか、そこが1番大切なので、焦らずに!」と言ってくださりました。

"まずは少しやってみて様子をみましょうね"
これはオランダの人たちがよく言う言葉だと感じます。合うか合わないか、それをちゃんと見極めるための時間をくれるのです。

この学校が合うか合わないか、それはその人がどう感じるかによります。同時にこの学校のチームが私とどう思うか、それも大切です。最初から「絶対いける」と思わないこと。お互い緩やかに知り合い、どう感じるかちゃんと判断していきましょうね。その言葉はとてもフェアに感じられました。

ボランティアでも謝礼金が発生する

ということで、まずは週に1日から私はTA(teaching assistant)として英語の授業に入ることになりました。主担の先生がいらっしゃり、その方について子どもたちのサポートにまわります。

私としてはチャンスをもらえただけでも嬉しいのですが、校長先生は「オランダではボランティアだとしても学校から心ばかりのお礼を支払います。正規教諭のそれとは比べられないけれど、私たちからのお礼だと思って受け取ってくださいね!」と言われました。人を尊重する、人を消費しない文化がこの国にはあるんだなと思ったと同時に、大切にしてもらえるんだなという感覚を持ちました。

また「オランダでは教育活動に関わる全ての人たちはVOG(無犯罪証明書)を提出する義務があります。いわゆる、これまで性犯罪や子どもたちに危険が及ぶような犯罪歴がないかを示すものです。自治体の担当者からメールが送られてくるので、それに沿って手続きをお願いします」と言われました。

このVOG(無犯罪証明書)がどのようなものなのかについてはまた記事で書きたいと思いますが、改めて「子どもたちが真ん中」というか、子どもたちを守るシステムが国レベルで統一されているんだなと感心しました。

世界に誇る?!オランダのバイリンガル教育はいかに?

ということで、決して「正規教諭」ではありませんが、少しでもオランダの現地校に入り、子どもたちの学校生活を間近で見ながら、自分の強みでもある英語教育に関われることをとても嬉しく思っています。

オランダが世界に誇る?!バイリンガル教育が小学校でどのように行われているのか、どのような子どもたちがいて、教職員はどんな毎日を送っているのか、チームの在り方や、先生の働き方なんかも見えてくると良いなと思っています。見えた景色、感じたことなどについてはまたnoteでも記事にして発信していきます!


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