最高の人生の最期を見せてくれた、ジャズベーシスト、レイブラウン氏。

今日は、人生長く生きれば幸せ、という公式は 今の現代には当てはまらないのでは?と感じていることを書いてみる。


日本は、2021年、平均寿命が女性87歳、男性81歳になったという。

世界有数の長寿国、長生きできて、日本人は素晴らしいなあ、と 多くの方が思うだろう。

しかし、これは、喜んでいられない真実が 隠されている。

これは、健康に死ぬまで生きていた、健康寿命ではなく、長い間寝たきりになって亡くなる方

が多くいらっしゃるので、押し上げられている数字。健康寿命になると、13歳は、下になる。

悲しいかな、寝たきり人口は、日本は200万人を超えている。

これは、先進国の中でも、突出した数字である。

管につながれて、生かされているだけで、その人も、家族も、本当に幸せなのか、と思う。

家族も、そうするべきという、世間の目を気にした、罪悪感が 心の大部分ではないか。


健康に蘇生する可能性があるのならば、もちろん、最善を尽くすべきとは思うけれど、 その

可能性がない場合、多額の医療費が国にも負担になり、一体、誰が潤うのだろう? (病院の懐?)


ある医師の方のお話であるが、人間は、昔は、自然に、段階を経て、亡くなっていったのだという。

体が衰え、咀嚼ができなくなり、食べ物が 食べられなくなる。

すると、体に、脳内麻薬が 自然と分泌されて、頭も、ボーーーーッとしてくる。

その段階では、痛みなど、苦痛もなく、 自然に亡くなっていく、という 流れがあったらしい。

これを聞いて、人間の体は、素晴らしいな、と思ったし、これこそ、本当に自然な 亡くなり

方ではないか と思った。


私の理想とする亡くなり方をした方は、ジャズミュージシャンの、ray brown氏だ。

かの有名な、オスカーピーターソントリオのベーシストだった方だ。

私も、友人が、彼と仕事をしていたりしたご縁もあって、何度もお会いしていたし、一度、私

に白ワインを開けてくださって、色々なことを二人でお話できた素晴らしい思い出も作ってく

ださった。

彼は、本当に、ミュージシャンの鑑のように、出演するステージの、2時間前に眠るように亡くなっていたのだ。

それも、昼間は、ゴルフを楽しんで、休憩に、ホテルで休んでいる間、まさし

く、眠るように逝ってしまった。

友人からの電話で、私は知らされ、「naoko, ray is gone! レイが逝っちゃったよ。」

と言われ、思わず、「where?どこへ?」

と返してしまった。 

いつも、血色がよく、ピンピンしていた方なので、亡くなったことが、全くピンとこなかった。

でも、レイさんらしいなあ、と思った。 最後まで、大好きなジャズを演奏して、人生を楽しんで、いらした。

彼は、ものすごく、雰囲気が ゴージャスで、いつも豊かな人を惹きつけていた。


世界最高峰のジャズ歌手、エラ フィッツジェラルドを最初の奥さんにしていた人だし、とに

かく、エネルギーが 大きく豊かでハッピー。

というわけで、私の理想の最期は、レイブラウン氏なのだ。


長く生きるより、人生の価値は、その質と濃さ=充実感にある。何に、情熱を注いだか、とも言える。

いかに、充実した、喜びの日々にしていくか。ということで、今日も生きてみよう。

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