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#自家製リモンチェッロ

デコポン、せとか、はっさく、文旦、さまざまな柑橘がお店に並ぶ季節。

今日は広島の無農薬レモンを使って、イタリア発祥のお酒「リモンチェロ」を作った。

リモンチェッロはレモンの皮のみをスピリタスに漬け込んでいくので、中身は使わない。そこで、中身だけを使用してジャムも一緒に作るのがオススメなので次回のnoteでご紹介したい。


私自身の人生でのリモンチェッロの思い出は、遙か昔のイタリアは「ペサロ」という小さな街で飲んだもの。

21歳だった私は、100万円を握りしめてロンドンに英語習得のための一人暮らしをしており、

8ヶ月の間、勉強をしていたのですが、そこでイタリア人の「フランチェスカ」と友だちになり、よくつるんでいた。その彼女が先に留学を終えて地元「ペサロ」に戻ることになり、私はその当時のロンドンでアルバイトもせずに英会話のスクールと映画館と古着屋さんとパブを行き来するだけの生活だったので、easy jetで2万円程度で往復出来るチケットを購入してイタリアに3泊出掛けることにした。


イタリアはペサロにあるフランチェスカの家は、暖炉がある一軒家だった。暖炉のそばに足つきの大きな生ハムがぼーんとぶら下がっていて、さすがイタリアだな、、、と思った記憶がある。その生ハムをフランチェスカのお父さんがとってナイフで上手にスライスして渡してくれたり、

おじいちゃんが世話をしている庭のにわとりの卵で一品作ってくれたり、

それは今でいうスローライフを実体験したはじめての出来事だった。


フランチェスカは同じくらいの年齢だったけれどヒョウ柄のコートに身を包んでいて腰くらいまでのロングヘアーで、すごく大人びていた。

イタリアでは夕飯に出掛けるとき、まずは「アペリティフ」というものをバーで頂き、カードゲームをする。

そんな風に小一時間過ごし、20:30~21:00になって、夕飯を食べるためにレストランに移動する。

レストランでおいしいイタリアンをたっぷり頂いた後、食後に「グラッパ?リモンチェッロ?」と二択を迫られる。グラッパは蒸留酒、リモンチェッロはレモンのリキュール。グラッパもリモンチェッロもアルコール度数は40℃くらいw。(わたし当時21歳)

「どっちも試してみて!」と言われるがままに頼み、グラッパで「ぼえーー」となり、リモンチェッロの強いけれど爽やかな感じが好きになった。

たらふく食べて、食後酒もいただいて、帰り道にジェラート屋さんに寄って帰る。一人で旅に出たときは寂しくて寒くて辛かったけど、

一人で行ったから出来た友だちで、今思えば幸せな事で、勇気を出して良かった、と思う。

彼女はその後、法律の勉強を重ね、今は自分の法律事務所を開いてしばらく経つ。ロンドン滞在中の1997年はSNSなどなかったけど、帰国後、名前検索で繋がり、稀だけど、時折連絡を取り合う。



前置きが長すぎるけどそんな訳で私は、21歳のイタリア旅行で「リモンチェロ」と出会ったのだった。


そんな私は日本生まれの日本育ち。ここ日本でも美味しい無農薬レモンを作っているので、それを使って作る。(数年に一回)

では、材料です。

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渋谷区にあるレストランHITOTEMA。お店の名前であるひとてまは、「ひとてましかかけずに美味しいものを作り出したい」という思いと、「作ると食べるが最も近い場所」「人と人の、手と手のあいだ」という意味の二つがあります。 子育てをしながら仕事を続ける中で、トライ&エラーを繰り返してきました。私自身の、嘘のない気持ちで「これはいい!」と思うものだけを掲載します。

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¥980 / 月

「HITOTEMA」は、2014年にスタートした渋谷区にある週一回のみオープンするレストラン。そんな変わった業態でお店を続ける中で、お客様…

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