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日の名残りは名残り惜しい
私はイギリス好きなので、こういうイギリス物は大いに楽しめます。
英会話教室も、ブリテッシュの会話教室を探しました。
そこでイギリス式の教材で基礎を学んで、ロンドンの語学スクールに一週間の体験学習に行きました、50歳過ぎで。
語学スクールのスタッフの日本女性と仲良くなって、彼女にイギリス人の普通の家のホームパーティーに連れて行っ貰いました。
イギリスには5度行っています。友人とバスツアーで湖水地方や嵐ケ丘の現地を見てきました。
イギリスと同じ島国。古い歴史や習慣や、ちょっと自分を抑えるところなど日本と似たところがある気がして、私には親しみやすい。
さて、映画の話に入ります。
TV放映のダウントン・アビーの舞台となったような大邸宅に働く人々が、丁寧に描かれます。
カズオ・イシグロ原作を
ジェームズ・アイヴォリー監督が映画化。
邸宅に仕える執事の役割は、
総支配人で衣食住すべてを指示し仕切っていく。重責と誇りを持っている。
対してメイドという女性たちは、邸内の食事、洗濯や掃除など家事一切をになう。
執事とメイド頭。二人は協力し合いつつ、ぶつかり合い、
そして惹かれ合うのだが。
ピンと張った二人の描写に緊迫感が伝わってきます。
結局、彼女は別の男性と結婚して邸宅を去って行きます。
映画の後半は、邸宅はアメリカ人が新しい主人となって、執事だけは残っています。
人手不足なため、メイドとしてかつての彼女に来て貰いたいと思い、車ではるばる訪ねて行きます。
数十年ぶりに再会する二人。しかし、彼女の娘が出産間近かで、そばに居てやりたいと
言って邸宅への復帰はダメになります?
どこかの港町、人々が集まった賑やかな中、彼女は町中の電車で娘のところに帰って行きます。
見つめ合い、黙ってうなづき合う二人。邸宅時代の頃が懐かしく蘇ります。昔はもう戻ってこない。これから一緒になることはない。
電車は彼を置いて遠ざかっていきます。いつまでも見送る執事。
ラストはアメリカ人の主人と邸宅に居るシーンで終わります。
時代の流れ。人と人の出会いと別れ。すべてが名残り惜しく余韻を残す映画でした。
ちなみにアメリカ人の役は
あのスーパーマンの
クリストファー・リーヴが
健全な容姿を見せています。
彼は後に事故で車椅子の状態になってしまうのです。
執事は
アンソニー・ホプキンズ。
メイドはエマ・トンプソン
どちらもはまり役で見応えありました。
ヒュー・グランドが出ているのも嬉しい。
字幕翻訳は戸田奈津子
原題は
Remains of the day
原作はイギリスの
ブッカー賞を獲りました。後にはノーベル文学賞も。
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