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#何が正解なのかわからない official

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2020年4月8日〜6月1日、緊急事態宣言下での飲食店店主たち34人の記録です。感染状況も、行政の指針も日々刻々と変化するなか、平均1.6日に1人、限りなくリアルタイムで掲載しま… もっと読む
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#和食

「銀座・器楽亭」浅倉鼓太郎さん、5月28日の答。

―コロナとともに― WHOがパンデミックを認定した5日後の3月16日、「銀座・器楽亭(きらくてい)」はオープンした。 その約3週間後には非常事態宣言。店主、浅倉鼓太郎さんは真新しい店の休業を決めた。けど、彼は下を向かない。顔を上げて前を向く者にしか、道の先は見えないから。 銀座は人がいない街 12年間営んだ杉並区久我山から、銀座に移って約2カ月半になります。割烹「銀座・器楽亭」を銀座6丁目にオープンしたのは、3月16日。 東京オリンピックは「予定通り開催」とされつつも、世

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「荒木町 きんつぎ」佐藤正規さん、5月15日の答。

―要請に準じた通常営業― 2018年7月に開店して、もうすぐ2周年。「荒木町 きんつぎ」は、アイデア溢れる和食と日本酒で荒木町に新風を吹き込んだ。飲食店が必要とされる今と未来を疑わない、1986年生まれの店主が選んだ答は「通常営業」。 自分たち以外の理由で売上が落ちること僕らはテイクアウト、デリバリーなどは一切していません。 「通常営業が営業だ」という気持ちを強く持っているので、これまでイベントなどのお誘いも辞退してきました。 そんなことは言っていられない非常事態かもしれ

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「七草」前沢リカさん、5月7日の答。

―気配のお持ち帰り― 季節の野菜と、豆や干瓢、高野豆腐といった乾物が主役の和食「七草」。この店を営んで17年。2度の閉店危機を泣きながら乗り越えてきた店主、前沢リカさんは強くなった。「振り返ったとき、何のせいにもしたくない」から、どんな選択でも自分の意志。そういう覚悟で歩いていく。 お客さんの気持ちを想像してうちでキャンセルが出始めたのは、小池さんの会見(3月25日、週末や夜間の外出自粛要請)から。それ以前はむしろ週末がすごく忙しくて、世のなかは景気がいいの?と思ったくら

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