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【インタビュー】どこか懐かしい、ユーモアたっぷりの絵本作り~accototoさん~

まさか!夢のインタビュー実現

2月中旬、以前から好きだった絵本作家さんとのインタビューが実現しました。

accototoさん…一体どんな人なんだろう?
こんな面白い絵本作りのエピソードを知りたい!

accoさん、totoさん、ご夫婦で絵本作りなんて素敵なんだろう。

私の好奇心が沸々とわきだし、思い切って公式HPのお問い合わせからメッセージを送りました。

返事が来ないと思っていた矢先、「是非、お話しましょう」と快くインタビューを引き受けてくださいました。

時間は、30分間。

「なぜ、私の依頼に応えてくださったのですか?」と聞いてみたら、

「僕たちは小さなワークショップから始めて、そこから仕事につながった経験をしている。どんな小さな出会いも仕事につながる可能性があるから、大事にしたい。インタビューの依頼は極力断らないようにしている。」

とても優しく、丁寧に人も物も扱う人柄に一層、accototoさんの絵本の世界に惹かれたのでした。

accototoさんの絵本との出会い

長女が幼稚園に通っていた4~5歳の頃、図書館に通っていました。

私は、絵本を探すとき、あ行~わ行までの棚をすべて見ます。
あ行に置いてあった「あいうえおりょうりめしあがれ」がaccototoさんの絵本との出会いです。

長女は食べ物や料理の絵本が好きなので「これ借りる」と即答。
最初、「あいうえおりょうりめしあがれ」は海外の絵本だと思いました。
色調がカラフルなのと作者の名前(accototo)がアルファベットだったので。

絵本の中に出てくるレストランのメニューがヘンテコなので長女も私も笑いながら読んだのを今でも覚えています。

私もライターとして文字を扱っているので「こうやって文字で遊ぶのも面白いな」と感じました。
たった1冊の絵本との出会いからaccototoさんに興味が湧いたのでした。

こだわりの住居とアトリエ

accototo夫妻は、以前大阪や東京在住でしたが、13年前に信州に引っ越し。
自然が多い所で子育てをしたい、東京で仕事があっても通いやすい場所ということで信州に決めたそうです。

住まいとアトリエが一緒なので、子どもたちが暮らしながら両親の仕事場に遊びに来ることも。

夫婦で子供の記憶に残る絵本作りをしたい

夫婦一緒に話し合いながら絵本作りをしているそう。
水彩やアクリル絵の具で描き、出来上がった絵をカットして貼り付けていく。

データが多い時代だが、すべて手作りにこだわっています。

大人になってから「もう一度よんでみたい」と思ってくれたり、自分の子供に読ませたくなるような絵本作りがモットー。
時代に左右されない普遍的な生きている中で大切な事を押し付けず、絵本の中に隠し味としていれています。

例えば、魚の切り身の絵本ならば、魚はどこで採れてどういう風に調理されて、スーパーで売られ食卓に並ぶのか絵本から知って欲しい。
スーパーに並ぶまでの過程を遡って絵本にした。
食育絵本として絵本作りをすることもあります。

子供たちの食事環境の話になり、

最近のスーパーでは、骨抜きの魚が店頭に並んでいます。
調理が簡単で子供たちはには食べやすく、喉に突き刺さる心配もない。

だた、魚の骨を知らない子供に育ってしまう不安があったそう。
家ならいいが、これから成長して外で骨ありの魚が出てきたら 食べ方を知らいないと恥ずかしい思いをしてしまう。
危ないが骨ありの魚を食卓に並べ、見守りながら「これが魚の骨だよ」と子供たちに教えるようにした。

生活の中にアイディアが隠れている

何気ない日常から絵本のアイディアが思いつくそう。
食事をしている時やお風呂に入っている時の子供たちの無邪気な発言。
「あいうえおりょうりめしあがれ」は、「つきみうどん」からアイディアが生まれたそう。

つきみうどん→つみきうどん

文字の入れ替え(文字遊び)で面白そうな単語がないか常にアンテナを張っています。

accoさんは、散歩をしている時や車の運転中
totoさんは、子供と遊んでいる時やスーパーで見かけた紫キャベツの断面を見て絵本にしてことも

すべては「つながっている」

totoさんは、金属工芸学科卒業。
accoさんは、フランスの美術学校と短大の空間演出デザイン科卒業。
今の絵本作りにつながることはあるのだろうか?と尋ねると、

「暗い色調、モノトーンの色調が得意、金属工芸も絵本作りも何かを作っていく過程は似ている。」
無意識に、絵本でも「つながり」をテーマにしている。

・人が成長していくサイクル 血のつながり
・季節のサイクル 
・1年のサイクル
・食物連鎖のサイクル

~1つのサイクルが永遠と巡っていく~
始まって終わり、また始まる…

慌ただしく過ぎていく日常でも、1つのサイクルの中にいる。

2人の出会い

留学先のフランスで出会った2人。
語学学校が一緒だったそうです。

accoさんが思うtotoさんの第一印象とは?
フランスの自動販売機で私(acocoさん)なら買わないココアを買っていたtotoさん。
「ココアを買っていた人!」と印象がついたそうです。(フランスの自動販売機のココアが美味しくなさそうと思っていたaccoさん)

なぜフランスにしたのか?

友達が留学していない国にしたかった。
学校を卒業してから7カ月程、デザイン事務所で働いていたが、人間関係に疲れてしまい渡仏。               
留学して1年程経った頃、「1人ではなくて、気づかないうちに誰かがそばに居てくれる」と気付いた。(totoさん)
   

高校卒業後、勢いで渡仏
元々、フランスの映画や音楽が好きだったこともあり、フランスにした。
ジャン=リュック・ゴダール(映画監督)が好き (accoさん)       
     

未来を生きる子供たちへ

子供たちには「創る楽しさと自分で生み出す力を養って欲しい」と。

子供の頃に親に読んでもらった絵本を、今度は親になって子供たちに読み聞かせる。

「読んでもらった」→「読んであげる」

子供たちの成長と共に絵本も一緒に巡っている、時代に左右されない絵本を多く生み出しているaccototoさんでした。

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