漫画「ダンス・ダンス・ダンスール」1巻から10巻まで、読みました!

主人公である14歳の男の子「村尾潤平(むらおじゅんぺい)」くんが、転校生の「五代都(ごだいみやこ)」ちゃんと「森流鶯(もりるおう)」くんと出会ったことで、ずっと抑え込んでいたクラシック・バレエへの憧れを解放し、その世界へ飛び込み、志を同じくする多くの少年たちと切磋琢磨し成長していくお話です。

クラシック・バレエを題材にした漫画はたいてい女の子が主人公なので、男の子目線での作品は新鮮です。ストーリー展開もスピード感があってぐいぐい引き込まれます。画にも躍動感があります!

主人公の潤平くんは明るく陽気なキャラクターですが、幼い頃に父親を亡くし、「これからは自分が母と姉を守っていかなきゃいけない、男の子なんだから」と決意、バレエに対する気持ちを抑え込んでしまいます。しかし流鶯くんの踊る姿を見て、幼い頃バレエを見て心を鷲掴みされた時のことを思い出し、思わず涙が溢れます。そして「やっぱりバレエがやりたい」という自分の気持ちを解放します。

流鶯くんは4歳の時に産みの母親と引き離され、以来「おばあ様」に育てられ、学校にも行かせてもらえず、毎日毎日鬼のように厳しいバレエレッスンを受けます。そんな彼を外の世界に引っ張り出してくれた都ちゃん。それは彼にとって暗闇に光る一筋の希望の光でした。その時に言った「流鶯を守る」という彼女の言葉は、その後彼女を流鶯に縛り付けることになります。まぁ後々解放されるのですが。

この三人だけでなく、潤平くんの同級生兵太くん、ヌッくんなど他の登場人物も、表面には出さずに抑えこんで持て余していた気持ちに、いじめや刃傷沙汰を起こしつつも向き合っていく姿が描かれます。

「もっと自分の気持ちに素直になって、伸び伸びと生きていいんだよ」と読者に語りかけているようで、読んでいて気持ちが軽く明るくなります。いいな~、青春。年は取っても気持ちはこの時のままでいたい、と思ってしまいます。

都ちゃんの母親でバレエ教室の先生五代千鶴さんや潤平くんの母親、生川バレエ団の生川綾子先生、妻村さん、井上先生、中村先生などなど、主人公を取り巻く大人たちが皆厳しくも優しい、愛情あふれる、かつバレエを愛してやまない人達なのも、この作品の魅力です。

未経験者ですが、私も以前からバレエをやりたいと思っていました。基礎体力が落ちているので、まず体力を付けようとホットヨガを始めたのですが、この漫画を読んで何の為にホットヨガをやっているのか、目標を再認識しました!危うく忘れるところでした…。しかし、やはり基礎が大事なんですね。毎日コツコツと基礎練習を積み重ねていく努力。モチベーション維持がキモですね。

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