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八代目組長、柳かなでと申します!あらすじ

柳組は関東一の指定暴力団である。柳組の七代目組長、柳昇龍は末期癌で床に伏せ、医者からももう長くはないと言われている。組長の息子で若頭の龍平は、昇龍が亡き後、組内で権力争いが起きるであろうことを感じていた。昇龍は亡くなり、龍平の前に遺言執行者であるという弁護士が現れる。その弁護士が読み上げた昇龍の遺言書は、柳かなで、という16歳の組の誰も知らない子供であった。 #週刊少年マガジン原作大賞 #連載部門

    • 八代目組長、柳かなでと申します!

      #3話 @柳組事務所 柳組では、組長代理、と言うべきであろうか、龍平が自室に籠もって3日も出て来ていないという話題で持ちきりだった。幹部らが権力争いに今にも動き出そうかというような雰囲気が組に漂う中で、本来ならば若頭であった龍平が親分の亡き後、組長の最有力候補であるのに何の動きも見せていない。龍平の舎弟が、朝昼夜の食事と飲み物、酒を運びに呼ばれるだけで、幹部らは勿論のこと、龍平の食事などを運ぶ舎弟以外は、一切自室に入らせない。食事を運んでいる舎弟の話では、龍平は重厚なデスク

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        #2話 @下村アパート 今日は貴重な休みだ。かなでは朝からTVを付けっぱなしにしながら、部屋着兼パジャマ代わりのスエットでゴロゴロしていた。フツーの女子高生なら友達と遊びに出掛けているんだろうけどさ、現に咲希と和紗から誘いのDMが入っていた。日々忙しい私は休みの日くらいゴロゴロしたーい、かなではごろんとうつ伏せになった。TVは昼のニュースが流れている。アナウンサーが指定暴力団の柳組の会長が死亡したというニュースを流していた。かなではうつ伏せになったまま、ぼーっとそのニュース

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          #1話 @柳組本邸 「親父…」 柳組若頭、柳龍平は弱々しく呟いた。七代目組長の柳昇龍が床に伏して今日で2ヶ月目になる。医者からは保ってあと4ヶ月くらいであろうと言われていた。しかし目の前のいる昇龍はもう2週間以上食事を摂っておらず、言葉を発することなく、腕には栄養剤と水分を入れる点滴の針が刺さり、鼻と口には酸素マスクが付けられている。昇龍は92歳になる。昇龍は、92歳になるまでは特に大きな病気もせず、心身共に健康に歳を重ねてくれた。組員達は昇龍によって確実に守られ、関東一の

        八代目組長、柳かなでと申します!あらすじ

          推しは、僕…!?#3

          #創作大賞2023 2時限めの授業の途中でクラスに入り込んだ。古典の授業中だった。先生は、ヒカルがあまり授業にでない生徒だと認識しているのか、チラッとヒカルに目をやっただけで、何も言わずに授業を続けた。 3時限目が始まる前の休み時間に、このクラスの不良グループ三人組に囲まれた。ヒカルは嫌な予感がした。 「おい、ヒカル〜、昨日スゲー美人ちゃんがこのクラスに留学してきたんだぜ?ありゃ芸能人よりイケてんな」 大きな声で話しかけてきた。 「そう、なんだ」 ヒカルは心臓の鼓動が速く

          推しは、僕…!?#3

          推しは、僕…!?#2

          #創作大賞2023 欠伸がでる。うなされてよく眠れなかった。寝坊したせいで髪がはねてる。女子はこういうとこも悪口の対象にするんだよな、しかも聞こえるように言う、ヒカルはため息をつきながら住宅街の道に入った。ヒカルは学校へは真っ直ぐに行かない。ここの住宅街の通りに小さな神社があるのだ。古く小さなその神社は木々に囲まれ涼しい木陰をつくりだす。誰にも見つからないヒカルのお気に入りの癒しの場所だ。ヒカルはいつもその神社でお祈りをしてから学校へ行く。ヒカルは財布から5円玉を取り出し

          推しは、僕…!?#2

          推しは、僕…!?#1

          #創作大賞2023 #漫画原作部門 あらすじ IQ300の天才少女リリが共学校に留学してきた。リリは世界有数の財閥の一人娘。MENSAの試験に3歳で合格。4歳でハーバード大学を首席卒業。そんな完璧そうにみえるリリだが、重度の男性恐怖症。留学初日、美少女のリリはクラス中の男子に囲まれ、重度の男性恐怖症の彼女はその場で卒倒。倒れたリリは保健室でヒカルという少年と痛い出逢いををする。小心者で面倒なことに関わりたくないヒカルは、男性恐怖症のリリを避けようと決める。しかしリリはヒカ

          推しは、僕…!?#1