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「よくできたね」よりも「ありがとう」を口癖に

子育てや部下の育成方法でよく注目される「ほめる・叱る・怒る」というワード。ほめて伸ばすとか、怒らずに叱るだとか。本屋にいくとそんなタイトルの本をよく見かける。

この件については、岸見一郎さんが「賞罰教育の弊害」と問題視している。他人んから承認されないと自分の価値が実感できない。対応策としては、ありがとうと感謝を伝えることで「貢献感」をもってもらうことだそうだ。

そういえば、昔「ありがとう」と「お世話かけました」をよく言っている先輩がいた。
「これ終わりました~」と言うと、「ありがと!」
休みを取った次の日には必ず「昨日はお休みいただいてありがとうございました。お世話かけました。」と感謝を伝えていた。

その先輩のおかげで、私もその2つを口癖的に言うようになったし、職場のみんなにも伝染していたように思う。何よりも「ありがとう」が飛び交う職場は明るかった。

その先輩がいなくなったあとも、私は意識して感謝を伝えるようにしていた。パートさんにお願いしていた作業が終わった際にも「ありがとう」と伝えていた。
その影響なのか、彼女たちは「これ、もっとこうしたほうがいいと思うんだけど」といろんな工夫を積極的に提案してくれていた。これは感謝を伝えたことによる貢献感が生まれた結果なのかもしれない。

ほかにも、想定よりも早く作業を終わらせてくれた際に私は「こんなに早く終わったんですか~!助かります!」と感謝を伝えていた。
「こんなに早く終わったんですか~!すごいですね!」というような褒め言葉を使わなかったのには理由がある。
みんな私より20も30も年上の方ばかりだったからだ。
岸見さんも本の中で語っていたのだが、「ほめる」というのは一見良いことのように思われがちであるが、ほめる側の立場が無意識的に上になる。

上司と部下という関係の上では、上下関係はもちろんある。
ただ、ほめられた・ほめられないという他人の評価軸で一喜一憂するよりも、「ありがとう」や「お世話かけました」の一言で貢献感を持ち自分軸で生きることが人生においても働くことにおいても大切だ。


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