#3 CNNEEとの付き合い、私の使い方

こんにちは、なおきまです。医師として勤務しながら英語の学習を継続し、時事英語や医学英語を中心に学んできました。通訳学校で逐次通訳科を修了、現在は同時通訳科で通学中です。国際機関の事業で英語環境で教育を行うなど学会以外の、少し特殊な仕事で欧米に行くこともしばしばありました。

検定としては2023年8月時点で英検1級、TOEIC LR990&SW400、国連英検 特A級、全国通訳案内士、工業英検1級、JTFほんやく検定1級(日英、医薬)&2級(日英、科学技術)、ビジネス通訳検定(TOBIS)1級、英語発音テスト(EPT)87点などを保有しています。

今回の記事では、私が最もお世話になった教材の1つであるCNN English Express (以下CNNEE)について、

・学習段階と検定取得状況で分類し、どのように使ってきたか
・使用時の注意点とおすすめの使用方法

を書いていきたいと思います。

CNNEEは生のニュースを取り扱っているので、内容やレポーターの話し方による部分はありますが、どの号を使っても概ね同一のレベル感と言えます。そのため長く使っていると自分の成長とともに感じる負荷が変わり、次第に使い方も変わっていくものです。成長を実感できるとモチベーションに繋がり、これもお世話になった理由の1つです。

前提ですが、私は検定試験について「学習成果・進捗を評価するには有用だが、英語力全般を計ることには限界がある」と考えているため「TOEIC ○○点の人は~~」という一般化した書き方を普段あまりしていないです。以下も試験の点数を記載していますが、あくまでも「私はこうだった」というだけです。自身の理解度などの体感を重視していただければと思います。

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1.使いはじめの頃

私がCNNEEを使い始めたのは2012年、英語のやり直しをはじめて少し経ったくらいでした。TOEICは955点で、英検1級を取る前です。

この頃は語彙力も聴解力も非常に限られていて、TOEICのリスニング問題ばかり聞いていた私にとってCNNEEの英語はとても新鮮で、かつ難しく感じました。

TOEICにもイギリス英語などのナレーターが起用されていますが、やはり試験用の音声とは別物。単語のつながりで発音がつぶれたり消えたり、イチイチ躓いていました。

上級編のAnderson Cooper 360などはもう全くついていけず、外国語を聞いているような気分でした。まあ外国語なんですけどね。。。

そのため、

繰り返し聞く→わからないところをスクリプトで確認+音読→繰り返し聞く

といった聞く練習が中心でした。別冊の問題は先に目を通してから音声を聞きながら答えが来るのを待つように解いていました。

聞き取れるようになったらゴール、という感じでした。文法書や辞書を適宜使いながら振り落とされないように食らいついていました。

2.生英語に慣れてきた頃

最初は聞くだけでも大変でしたが、続ける中で少しずつ聞こえる部分が増えていきます。

2014~2015年くらいになると、少なくとも中級編までの理解・聞き取りはほとんど問題なくなります。TOEIC 990点を取り、英検1級も取得済みの頃です。この頃は、

1~2回聞く→別冊問題を解く→判断つかない問題があれば全問自信を持てるまで繰り返し聞く→答え合わせ→音読・シャドーイング

といった練習をしていました。Anderson Cooper 360も上記の方法でやっていました。

2015~2016年にTOEFL iBTを何度も受けましたが、初回は無対策だったのもありリスニングは27点(30点満点)でしたが、2回目以降は28~30点とそれなりに安定していました。ナレーター音声に苦戦することはほとんどなかったと思います。

そして暗唱も併用するようになります。

ところでCNNEEの基礎編、今は基礎トレーニング2本+News Digest 8本で構成されていますが以前はNew Digestは10本あり、この計12本の暗唱をしていました。少しするとNews Digestが10→8本に、中級編のNews Selectionも4→3本になるなどの分量が縮小されます。2018~2019年頃でしょうか。

この頃の暗唱方法は、

完全に聞き取れると判断したらスクリプトを確認→Read&Look up(音読した部分を、スクリプトを見ずに復唱)+シャドーイング

という方法で行っていました。中級編のNews SelectionやAnderson Cooper 360の暗唱も行うこともありました。

CNNEEの全ての記事を1冊丸ごと暗唱したこともありますが、他の学習時間に影響があるため1月分でやめました。

3.主体的に使いこなし始めてから

アプリのリストレを使うようになってからは音声を1.1~1.3倍に段階的に速くしながら同様の練習をするようになります。次第にRead & Look upでは負荷が軽すぎるようになり、Listen&Repeatを採用します。

通訳学校に入ってからは要約やリテンション、リプロダクション等の練習にCNNEEを用いるようになりました。

そのため現在、基礎編については

1.3倍速で1回だけ聞く→英語で要約またはリプロダクション→何回か要約orリプロを繰り返す→不完全であればもう1~2回聞く→以下納得いくまで繰り返し→10本全て暗唱

中級編以降については

1.3倍速で1回だけ聞く→日本語または英語で内容を整理して要約→聞き逃しがないかチェック→シャドーイング、気に入った記事を暗唱

スクリプトは確認程度に使用、暗唱も音声のみ使用しListen & Repeat、シャドーイングの併用で行います。

場合によっては初見からシャドーイングやListen & Repeatをすることもあります。特にリテンション練習は1回でも聞くと難易度が著しく低下するため、ほぼ必ず初見から行います。音声は主に1.0~1.3倍を使い分けます。適宜色々な練習方法を組み合わせています。

時々、要約やリプロダクションの練習をTwitter(現X)で録音し、投稿しています。

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以上、学習段階別に私のCNNEEの使い方を書いてきました。

この時点でだいぶ長いのですが、ここから少しCNNEEを用いる際の注意点やおすすめすることを簡単に記したいと思います。

まず注意点ですが、「よくも悪くも生英語」という点に尽きます。ネイティブであっても文法の間違いや、文が終わらず次の文が始まるといったことが散見されます。

そのため自らそうしたミスを見つけていく能力も同時に鍛える必要があると考えています。辞書と文法書をと友達になり、調べる癖をつけることがCNNEEを使いこなすためには必須ではないかと考えています。

例えばよく見るのはbetween 1998 to 2020のような表現、これは辞書にも書いてありますがandの方が適切でしょう。編集部が注をつけてくれている箇所もあるので大いに参考としたいところです。

またCNNEE以外の英語に触れることも大切だと考えます。先ほど、ネイティブでも間違えることがあると申しました。そのため「間違いのない英文」を頭に入れていくことも非常に大切です。正しい構造で書かれた英語、例えば英字新聞や雑誌、文学作品、英検やTOEICの試験問題でもいいと思います。様々な英語に触れ続けてバランスを取りたいところです。

医師としての仕事もかなり忙しく、限られた時間を学習に充てるときにTEDやYouTube、そのほか色々と検索して教材を探すのは結構な負担です。「CNNEEだけでもやっておこう!!」と自分を奮い立たせて英語学習を続けられた時期もありました。特集や様々なコーナーも楽しく読めますし、常に重宝してきました。CNNEEの発行を続けてくれた出版社、編集部の方々には大変感謝申し上げます。

以上、CNNEEの使い方でした。私はTOEIC 900点超えてから使い始めましたが、辞書を片手にもっと早い段階から取り組んでも大変効果のある教材だと思っています。

この記事がCNNEEを使っている方、興味を持たれている方の参考になれば幸いです。

長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。

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