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超築古マンションで高速なネット回線が使いたいだけの人生だった #2 (苦悶編)

これは、とある超築古の分譲マンションで「高速なインターネット回線が使いたい」と願った一介のソフトウェアエンジニアによる奮闘を綴った記録です。



前回までのお話

転んでもまた立ち上がればいい

新居の光回線がVDSL方式であるという衝撃的な事実に心が折れそうになりました😵が、選択肢はまだあります。

次は、J:COMをあたります。

J:COM NET

ケーブルテレビで知られるJ:COMは、インターネット接続サービス『J:COM NET』を提供しています。

集合住宅向けにはケーブルテレビ回線をインターネット回線としても利用しています。つまり、フレッツ光のVDSL方式とは別の回線ということです。期待が膨らみます。

早速、利用出来るサービスとプランを調べてみました。

この物件はJ:COM対応物件です。テレビ・ネットサービスをすぐにご利用いただけます。 ネット 320Mコースまでご提供
『J:COMが使える物件検索』の検索結果

『320Mコースまでご提供』?! 何やらVDSLの最大100Mbpsよりは高速そうですが、このコースの通信速度を調べてみると…

320Mコース 下り最大320Mbps / 上り最大10Mbps
J:COM NET 320Mコース

…はい、終了です😇『上り最大10Mbps』は、夫婦が同時にビデオ通話するのはかなり厳しそうです😅

Fiber Bit

念のため、こちらも調べてみます。

サービスタイプとして、『イーサネットタイプ(最大100Mbps~1Gbps)』と『VDSLタイプ(最大18Mbps~100Mbps)』があるそうです。

ちなみに、ここでいう『イーサネットタイプ』とは、前回お話した回線の配線方式の『LAN配線方式』のことです。通信速度に幅があるのは、配線に使っているツイストペアケーブル(=LANケーブル)の種類によって通信速度が異なるからです。

フレッツ光がVDSL方式だったので同様に『VDSLタイプ』だと思われますが、もし『イーサネットタイプ(最大1Gbps)』だったとしたら期待できます。

さてさて、新居はいかに…

マンション情報管理検索の検索結果

おぉ👀以外にも『イーサネットタイプ』でした。だがしかし、肝心の通信速度は『最大100Mbps』😭

何故と思ってよく見ると『開通日付』が2001年となっています。なんと20年以上前!! ここから推測するに各戸に配線しているLANケーブルの種類がCat.5なんでしょうね、きっと。開通当時としては高速だったんでしょうけど、2023年の現在では満足できません😞

ここまでのまとめ

管理会社から提示された選択肢をすべてあたったので、それらの新居での通信速度(理論値)をまとめてみます。

  • フレッツ光: (上下)最大100Mbps

  • J:COM NET: (下り)最大320Mbps / (上り)最大10Mbps

  • Fiber Bit: (上下)最大100Mbps

何とも厳しい状況です😩

調べようがありませんが、各戸がどの回線を利用しているかによって実際の通信速度は大きく変わってきます。利用者が多い回線ほど混雑して遅くなる可能性が高くなります。2001年から開通している『Fiber Bit』の利用が多い気もしますが、いくら考えようとも想像の域を出ません。

実際の通信速度が気になりますが、契約しないと計測できないので、選択は慎重にならざるを得ません。

諦めるのはまだ早い

幸いなことに時間はまだあります。新居はリノベーションするので、引っ越しはそれが完了してから。インターネット回線を使い始めるまで、まだ2ヶ月程度の猶予があります。少々甘い考えですが、マンションに新たな回線設備を導入するために工事が必要だとしてもある程度は許容できます。

インターネット回線を提供している会社はまだ他にもあります。新居が提供地域だったサービスが2つありました。

  • auひかり

  • NURO光

「他にも『SoftBank光』とかまだ色々あるよね?」

こう考えている方もいらっしゃると思います。確かに『ドコモ光』や『SoftBank光』など通信事業者のサービスはもとより様々な事業者が光回線サービスを提供しています。

でも、考えるとどうでしょう🤔光回線ってどんな事業者でも津々浦々に容易く敷設できるのでしょうか?

実はこれらの多くは『光コラボレーション事業者』です。簡単に言うと、NTT東日本(ならびに西日本)が光回線を事業者に卸売し、それをインターネットサービスとして各社が提供しているのです。つまり、これら事業者が使う回線設備は、フレッツ光と同様の光回線設備ということです。

賢明なみなさんならもうお察しがついているでしょう。フレッツ光の配線方式が『VDSL方式』なら、他の光コラボレーション事業者でも同様に配線方式は『VDSL方式』になります。通信速度は、最大1Gbpsなどではなく、結局は最大100Mbpsだということです。

なお、光コラボレーション事業者の一覧は、NTT東日本であれば、https://flets.com/collabo/list/ で公開されています。

一方で、フレッツ光とは異なる回線を使ってインターネット接続サービスを提供する事業者もあります。前述した『J:COM』もその事業者のひとつですし、この後にご紹介するサービスもそうした事業者が提供するサービスで『ダークファイバー』と呼ばれる光回線を使っています。

auひかり

『auひかり』は、みなさんご存知、KDDI(および沖縄セルラー電話)のサービスブランド『au』が提供する光回線サービスです。集合住宅向けには『auひかり マンション』が用意されています。

まず、目を引いたのが、この一文です。

『auひかり マンション』は、すでにauひかりの設備を導入済の集合住宅にお住まいの方を対象としたサービスで、インターネット・電話・テレビの3つのサービスがご利用いただけます。

『auひかりマンションとは』

なるほど、マンションに『auひかり』が導入されていなければ門前払いということですね。雲行きが怪しいですが、新居となるマンションを調べてみます。

『提供エリアの検索』でマンションの地域を入力すると、導入済みマンションの一覧が表示されます。どれどれ👀

…見当たらない😭

まるで、試験に落ちた受験生のような気持ちです😇が、気を取り直して、次をあたります。

NURO光

『NURO光』は、ソニーネットワークコミュニケーションズが提供する光回線サービスです。

戸建住宅と39戸以下の集合住宅向けには『NURO光 2ギガ/10ギガ プラン』 が、40戸以上の集合住宅向けには『NURO 光 for マンション』が用意されています。

ちょっとややこしいですね。マンションの規模(=戸数)によって提供されるプランが変わってくるのです。当初は自身が住むマンションの戸数なんてすぐに分かりませんでした。

『NURO 光 for マンション』の提供エリアを確認してみます。

『NURO 光 for マンションのお申し込み』の『提供エリア確認』に、まずはマンションの町丁名までを入力します。

『提供エリア確認』の結果

何と提供エリアです😮しかし、そこには注意書きがあります👀

※ただし町丁名にお住まいのご住所の町丁名が 表示されない場合は、その地域はNURO 光 for マンションの提供エリア外となるため、 誠に申し訳ございませんが、NURO 光 for マンションをお申込みいただくことができません。 また、町丁名が表示される物件についても一部提供エリア外の地域がございますので ご了承ください。

以下より、お住まいのマンションを選択してください。

『NURO 光 for マンションのお申し込み』

つまり、喜ぶのはまだ早いと😑マンションがいくつか列挙されているので、更に詳しい住所を入力してみると…

『提供エリア確認』の結果の続き

マンションが一つも表示されなくなりました😇もう涙で前が見えません😭

溢れ出る涙を拭いながら最後までページを読むと、こんなメッセージが。

お住まいの建物名が表示されない場合
NURO 光 for マンション用の設備が導入されていない建物となります。以下よりお申し込みをお願いいたします。
※物件状況により導入ができない場合もございます。
NURO 光 for マンション エントリーページ

『NURO 光 for マンションのお申し込み』

この『NURO 光 for マンション エントリーページ』ですが、リンク先にある説明によると、マンションの入居者からの導入希望を把握するためもののようです。設備導入には4世帯以上の利用希望者が必要とのこと。

このエントリー、要望に耳を傾けてくれるという点では『auひかり』よりユーザーフレンドリーな気がします。

とはいえ、このエントリーは第1ステップに過ぎません。利用希望者が集まってからも設備導入調整、現地調査、設備導入工事を経てようやく利用申し込みできるそうです💦

新参者の一入居者にはかなり高い敷居です😵

徒労の果てで

一縷の望みをかけて様々なサービスを当たってきましたが、どうやら固定(=有線)回線ではGbpsクラスの高速なインターネット回線は得ることは現時点では難しそうです😮‍💨

仕方がないので『できないことがわかった』とポジティブにとらえて、別の方法を考えます。

次回に続く

どん底の最中ですが、今回はここまでにします。まだ終わりませんよ。

次回の奮闘ぶりもお楽しみに👋

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