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北海道神宮【北海道札幌市中央区】

概要

札幌の都心の西、円山公園に鎮座する北海道神宮。最寄り駅は、札幌市営地下鉄東西線「円山公園駅」で15分ほど歩きます。
神宮が建てられた当初、南下政策を推し進めるロシア帝国から守護するという意味で、大鳥居が北東(ロシアのほう)を向いているのが特徴です。

大鳥居と社号標
社号標
参道

由緒

明治2年、戊辰戦争(箱館戦争)が終結し、それまで「蝦夷地」と呼ばれていた北海道は、当地における支配権を明確化するために北海道と名付けられました。
そして、戊辰戦争終結後、北海道における日本の領土であることをより明確にするため、明治天皇の勅旨により、東京で「北海道鎮座神祭」が執り行われ、北海道の開拓・発展の守護神として、大国魂神・大那牟遅神・少彦名神の三柱の神を札幌へ移されました。
そして、明治4年に神社が創建され、当初は「札幌神社」と命名されました。
「北海道神宮」と改称されたのは、明治天皇を増祀した昭和39(1964)年のことです
「神宮」は天照大神を祖とする神々、天皇をお祀りしています(伊勢神宮、明治神宮など)、「神社」はその他の神々をお祀りしています。

御祭神

北海道神宮でお祀りしているのは以下の4柱です。

【創立当初より祀られている神様(「開拓三神」(かいたくさんじん))】

  • 大国魂神(おおくにたまのかみ)・・・北海道の国土の神様

  • 大那牟遅神(おおなむちのかみ)・・・国土経営・開拓の神様

  • 少彦名神(すくなひこなのかみ)・・・国土経営・医薬・酒造の神様

以下の1柱は昭和39(1964)年に増祀

  • 明治天皇

開拓神社

北海道神宮の境内にあり、昭和13(1938)年の北海道開拓70年の節目に創建された末社で、北海道の開拓に功労のあった37柱をお祀りしています。

開拓神社

北海道神宮頓宮

北海道神宮頓宮は、明治11(1878年)、市街地から離れた円山の地にある「札幌神社」(当時)は冬の時期、参拝が困難であることから、より市街地に近い南二条東三丁目の地に「札幌神社遙拝所」として設置されました。そして、昭和39(1964)年の明治天皇増祀の際に、「北海道神宮頓宮」に改称しています。ちなみに、「頓宮」とは「仮の宮」という意味です。

北海道神宮頓宮

最後に

札幌は日本の五大都市の一つに数えられる都市ですが、江戸時代までは小さな集落が点々としていました。明治初年に本格的な開拓事業が始まりましたが、冬季の厳寒な気候を考えると、相当な苦労があったと容易に想像できるかと思います。
北海道にお越しの際には、北海道神宮に参拝して、開拓に尽力した先人に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

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