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在庫管理の徹底について

   今回は、在庫管理について思うことを書きたいと思います。ある企業を支援していたのですが、色々と言い合いましたので、ここでネタにします。言いたいことは、まずは教科書にあるような基本的なことをやってから、自社にあったように工夫しましょうというお話です。

1 在庫って何ですか?

  「在庫」は何って「在庫」なんですが、製造業でいうと、いわゆるこれから販売される製品(商品)だけを指すわけではありません。完成品だけではなく、半製品、仕掛金、材料(原材料)、部品など、お金になりそうなもの全般だと思ってください。

2 在庫管理って何ですか?

 「在庫管理」は在庫を管理することなのですが、色々なモノが入荷するとき、出荷するとき、返品するとき、棚卸などいろいろな場面で在庫の数や状態を正確に把握します。在庫は一般的に少なめの方がよいのですが、生産や販売活動に合わせて、最適に管理することが求められます。要するに、適正な在庫を保つことです。

3 在庫の数が適正でないとどうなるの?

   在庫は多すぎると管理する倉庫などの場所も必要ですし、売れなくて不良在庫になりますし、無駄なコストがかかります。貸借対照表(Balance Sheet:B/S)にも表れますが、売れもしないものをずっと貸借対照表(B/S)にいてはいけません。
   逆に、在庫は少なすぎると売りたいときに製品がないので、機会損失になってしまいます。だから、在庫は多く持ちがちです。また、大量に生産することで1個あたりの生産コストを抑えることも可能になります。

4 在庫管理はどうするの?

    在庫管理は紙とは言いませんが、Excelでも何かのアプリケーションでも構いません。まずは何かで管理することです。記録もせずに経験や勘でやっている企業ではいけません。
    ツールが決まりましたら、在庫管理の手法について考えます。教科書的には、売上などを分析して、在庫に優先順位を付けるABC分析というものがあります。あと、在庫の入れ替わりの度合いを考える在庫回転率というものあります。回転率が低いということは、同じ在庫を長い期間持っているということです。他にもありますが、きちんと指標を決めることが重要です。

5 倉庫の管理はどうするの?

    在庫を倉庫などに置く場合は、ロケーションの管理が重要になります。固定ロケーション、フリーロケーション、両方を組み合わせるなど、管理も様々です。とにかく決めることが重要です。
  また、出荷についても、先入先出法といって、古いものから順番に出荷することも必要で、廃棄などが少なくなりやすい特徴もあります。

6 適切な発注はどうするの?

    教科書的には、定量発注方式定期発注方式というものがあります。定量発注方式は、ある在庫量を下回ったら一定量を発注する方式です。定期発注方式は、一定期間の間隔でその時に必要な量を発注します。これも決めごとです。

7 在庫管理の課題

    在庫管理の課題は、在庫管理を行うことです。当たり前だと思われますが、在庫管理ができていない場合は、在庫管理をやっていません。
    次に、在庫管理をやっている場合も普通にありますが、その場合は、経験や勘になっており、管理のレベルになっていません。もう少しレベルが上がるとリアルタイムにできていないとか、オペレーション側には伝わってないなど色々あります。
   ここで強く言いたいことは、まずは先人たちがまとめてきた在庫管理の手法をまずは使いましょうということです。私は教科書の通りにやってみて、うまくいかないところは自社に合わせて工夫することをお願いしています。守破離の考えみたいなものです。

8 まとめ

    今回は在庫管理の話でしたが、まずは教科書にあるようなことを馬鹿にせずにやってみることです。もちろん一般的なことなので、その手法でうまくいくとは限りません。その時は、自社の特性に合わせて完了しながら最適化を目指しましょう。DX以前に、データ化やデジタル化の前に、きちんと行うことです。
    できていないところに、できていないことを分かっていただくことも仕事になります。理解しようとしない人に、理解させる努力も仕事になります。
   いろいろな会社を見ていると在庫や棚卸にすべての無駄が出ているように思います。5Sもそうですが、基本的なことを守ることからはじめましょう。

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