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【Sheffield #week9】

2019.11.18 飯泉の留学日記

11/11-17 Part1

授業7週目。

先週のに書いた通り、今週は授業なし。Reading weekです。

なんとも、充実したような、そうでもなかったような一週間でした。

まずは、充実した面を。

Whole Department Eventという、ワークショップに参加してきました。

先週とも被りますが、

Department of Landscape Architecture主催のワークショップで、

LDA Designというランドスケープの大きな会社を招いてのイベントでした。

学生は、学部一年生から院生まで、ランドスケープ学部の学生なら誰でも参加できます。

ちなみに参加費£5をオンラインで買う必要があります。

(私の周りの学生=学部一年生は、チケット案内のメールが来たらしいですが、交換留学生の私には何もなく…。
イベントがあること自体は、授業の中で紹介があったので知っていたのですが…。
そういえば買った?と聞かれ、「何それ」状態。イギリスに来てしばしあります。
情報の交錯。おそらく一年の留学生だから学部のメーリングリストに入っていない。
授業のメーリングリストには入ってるけど。)

で、一体何をしたのか…。

Hullという、
イングランド北東に位置する街を元に、
環境問題/気候変動(海面上昇/洪水/高潮)とランドスケープについてのケーススタディ。

地図の青丸の部分。Humberです。

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川というより、河口という表現が正しいらしいです。

Humberという固有名詞です。

(珍しく時間にゆとりがあったから画像貼り付けてみる。
ちなみにSheffieldは、ENGLANDのちょうど"G"のあたり。)

このHumber沿いにHullは位置しています。

そのHullがなぜ、気候変動のケーススタディの対象になるのか…。

それには、イギリスのtide(潮)の特徴を知る必要があります。
日本にいると、たまに聞く「高潮」という言葉。
月の引力などもろもろの力が働いて、海面上昇したり、降下?したりするのは、
小学校か中学校で習いましたよね。
広島の厳島神社は、潮が引いてる時は鳥居のそばまで歩いて行けたり。
潮の満ち引き知らない人は多分いないと思います。
調べたら、
日本の太平洋側では1.5m、日本海側は0.4mくらいらしいです。(多分)
ただ、この潮の満ち引き。
イギリスでは、規模が違う。
Humberでは、最大10m。
10mって。どうゆうことよ。まじで。

文化というよりか、なんというか、
国が違うって本当に、いろんなことが違うんだなと、
パンプキン事件以来の
BIGな衝撃です。

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なので、高潮の時は、
Humber(河口/海側)から、
River Hull(川/内陸側)に逆流してきて、
たびたび洪水が起きるらしいです。

それを防ぐためにおーっきい防潮の為の水門があります。

(驚きをもう一つ。
海(North Sea)、真茶色。茶色!でした。
潮が引いたところは、泥まみれ。
日本の川のような、石が転がって、川辺には緑が…
太平洋は、濃青。日本海は、濃緑。
そんなのが当たり前だったので、びっくり。
ドロドロよ。茶色よ。
川に魚おるんか?ってレベルです。
ただ、河口に近かったし、最近すごい雨降ってたからかも。)

戻りまして、

そのNorth Sea、地球温暖化の影響で、氷河が溶けて海面が徐々に上がってきているそう。

1m.2m....上がったら…。

Hullの至る所で洪水が起きるそう。

さぁ、どうする? というのがお題。

中心地市街地 (歴史的地区もあります)
郊外 (洪水の危険がある小さな町がいくつかあります)
海岸 (波・高潮が押し寄せます)

この3つのエリアに分かれて、
1チーム6-7人のグループワーク(9グループ)

1日目は、IntroとHullへのフィールドワーク(FW)。市街地と海岸へ。(FWはいつものことだから詳細は割愛)

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2日目は、グループワーク。Design Project。

正直、2日目のグループワーク。

イギリスに来て、最もしんどかった

何が?

まず、言語。

学術的なVocaがまだ圧倒的に足りない

インプットは徐々にきてるけど、
それを自分のものにして、表現するレベルにはまだ到底。

相手の意見を聞いて、
それを同じスピードで、自分の意見を言えない、出せないフラストレーション。

そして、バックグラウンド。

そもそもHumberって何?から始まるわけです。

「この前能登半島に行ってきた。」
ーこれある程度教養のある日本人だったら「あー石川の方行ったんやな」ってわかるけど、
外国人に言ってもわからんやろ。

これと同じ状況で、

Humberってなのか、

高潮がどれくらいのもんなのか、

高潮が原因で洪水がどうやって起きるのか、

イギリス人は教養として知っている。

まず、そのベースが欠落してるから、その理解で一歩・二歩・三歩遅れる

だから、彼らが言ってる意見を理解するのにも一苦労・精一杯。

あと、Landscape Archのスキル。

学部1年生もいるけど、

学部2/3/院生と一緒のプロジェクトだと、

圧倒的に、知識面・表現面・drawing-skill面が違う。

負担になりっぱなし。

わからないことしかない。

あと、グループワークの時に議事録というか、メモ取らずに

どんどん口頭で進んでいく形式だったから、

結局、一体何を採用して、どの案を採用しないの?状態。

というわけで、

ろくに意見も言えず、
ろくにデザインもスケッチも一人でできず、
とんでもない1日でした。

ただ、何も一人でできないなりに、
いろんな人に助けてもらって、
プライドというプライドを全てかっさらって行かれる経験をしました。

Landscape の課題の洗い出しから、デザインまで、
一通りどんなもんなのかわかりました。

どんなことが求められていて、どう表現すればいいのか。

どうアプローチすればいいのか、
ざっくりわかりました。

今まで自分ごととして考えたこともなかった、海面上昇・高潮

海の色、川の色、潮の満ち引き。

まだまだ知らないことばかりだし、
この留学がなかったら絶対に知り得なかった

このイベントに参加しなかったら知り得なかった。

なので、とても参加してよかった。

すごく迷ったけど、なんでも挑戦すべきですね。

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長くなったので2つに分けます。

week9 続きはPart2にて。

nao

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