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自分の考えを観察しよう

前回は、現実と戦っている限りは、ストレスからは逃げられないと言う話をしました。

今回はではどうしたら現実や自分を受け入れることができるのかと言う事についてです。

簡単に言ってしまうと仏様や神様の視点を持つと言う事でもあります。宗教的な話をしたいのではなく、自分がブッダやイエスキリストのような視点で世界を見てみると言うことです。

僕はこれを、営業マン時代に、クレーマーとして有名なお客様に対して行っていました。ときには不条理なクレームもありましたが、僕は、自分が神様や仏様になったような気分で、対応していました。

つまりこれは、何を言われようとも、どんな態度を取られようと、『波立つことのない山奥の湖が水面のように』頭と心静かにすると言うことです。

ただ、これは覚悟を持って、しっかりと心の準備をした上で、できることだと思います。

日常ではなかなかうまくいきません。

ふとしたことでつい、相手にイライラしてしまったり、現実を受け入れることができなかったりしますよね。

そんなときにおすすめなのが、『自分の思考を観察する』と言うことです。


どういうことかというと、思考と言うものは、そもそもほとんどが新しくクリエイティブしてるものではなく、

『過去にインプットされた言葉が反射的に頭の中に現れている』

と言うものです。

わかりやすく言うと、『人は過去に経験したものや、誰かの話を聞いて疑似体験したもの以外は、考えることができない』ということです。

例えば大切なミーティングに、遅刻をしたとします。

あなたは焦ったり、申し訳ない思いをしたり、あるいは遅刻の原因となった者に腹を立てるかもしれません。

しかし、遅刻をすることに対する『罪悪感』は、過去に受けた教育や、誰かからのアドバイスがあったから生まれるものです。

そもそも遅刻を悪いことだと知らない人は、そのような感情は抱きませんよね。

とても単純なことのように思いますが、僕たちはこのような過去に受けた教育やアドバイスが、反射的に呼び起こす『思考』を数え切れないくらい多く持っています。


我が家には、おじいちゃんが友達からもらった、精巧な、『かっこう鳥』の置物があります。

この『かっこう鳥』は、センサーが付いており、人がその前を通ると『カッコウ♪カッコウ♪』と鳴るのです。

実は私たちの思考も、このかっこう鳥と同じように、何かの体験をきっかけに、様々な思考や言葉を頭の中で鳴らします。


思考自体は止めることができません。書き換えることもとても難しいのです。

りんごは赤いと言うことを、思い出せないようにしてください。

といっても、『りんごが赤い』と言うことを忘れる事は無理でしょう。

不思議な話かもしれませんが僕たちは何かを考えてるのではなく、勝手に思考が浮かび上がっているのです。


つまり苦しみや、イライラの原因となるものは、思考そのものではなく、思考に対する執着です。

そして大半の人は、自分とはこういう人間なんだと言う思考を持っており、それを強く信じています。よって、その思考に執着してしまい、感情の引き金が引かれるのです。

再度になりますが、自分の思考をコントロールする事は誰にもできません。思考コントロールして夢を叶えよ、と言うような話もありますができるわけがありません。

思考とは、川の流れのようなもので、止めることができずただ流れているものです。

感傷的になってしまう時、あなたの頭の中に流れる思考、言葉に注目してみてください。

きっとそこには、過去のあなたが受けた教育や、インプット、アドバイスなどが『カッコウ♪カッコウ♪』と鳴って、反応して鳴っているはずです。

そしてそれを皮切りに、感情が沸き起こってくるのです。

このメカニズムがわかるとおそらく、あなたの思考が他人のように見えてくるでしょう。そして自分自身の思考を観察することが楽しくなり、結果、それも含めた自分を受け入れることができることでしょう。


『思考はコントロールできない』に関しては、
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