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流行りのアレが、名曲を通して世代を繋ぐ

最近、高2の長男や中3の長女が、’80〜’90年代あたりの曲を知ってたり口ずさんでいたりする。

もちろん、世代を超えた名曲もあるけど、「なんで知ってるの?」理由を聞くと答えはたいていコレ…

「TikTokでやってる」

だ。

「め組のひと」「タイミング」「ロマンスの神様」「チェリー」…

この世代にとっては名曲なんだけど、今の若者にとってはTikTokでかからなかったら知り合えなかったかもしれない曲だろう。

そして、親世代のボクたちは、そのブレイクと当時とは異なる振り付けに戸惑いながらも、同じ曲を共有できることになんとなく嬉しさを憶えるのである。

さて、そのあたりの曲と、最近の曲を聴き比べて、なんとなく感じる変化がある。

独断と偏見を恐れずに言えば、それは前奏にあると思うのだ。

平成中盤までの名曲には、印象的な前奏が付きものだった。

「ラブ・ストーリーは突然に」「どんなときも。」「SAY YES」「浪漫飛行」「名もなき詩」「Get Wild」「DIAMONDS」「Eyes to me」…

もちろん、この時代にも前奏のない曲はあった。
しかし、それは前奏があることが一般的であることを逆手に取る演出であるという印象がふさわしいと考える。

しかし、平成中盤以降令和に至るあたり、特に新進のアーティストの曲は、前奏がない、あるいは前奏に強さがない曲が主流になったように感じる。

それは、DVDやYoutubeを飛ばして観る若者が多いのと関係があるのだろう。

いいところにはさっさと辿り着きたい衝動。

そう考えると、あの頃の前奏はそれとは逆の、「焦らされた末に得られる快感」とも言えるのかも。

もちろん、どちらがいいかとか優劣だとかの話をするつもりはない。

でも、サビだけ楽しむよりも、前奏(場合によっては間奏と後奏も含めて)からAメロBメロ…とじっくり曲全体を味わう聴き方も捨て置かないでほしいなと、おじさん世代は思ってしまう。

Official髭男dismの「ミックスナッツ」は、おじさん世代のそんな聴き方に添い得る曲なんじゃないかな。

TikTokで“あの頃”の名曲がさらに紹介されることで、「味わう聴き方」も復権すればいいなと思う。

あ〜、カラオケ行きたい。

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